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□ひつじをかぞえましょう
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神子制度が廃止されて随分経つ。
でも昔からの癖・・・というか、
熟睡なんかしてたら死ぬような暮らしだったから。
今でもたまに眠れない夜がくる。
たまに見るのだ、襲われる夢を。
まぁ、眠れる体になっただけマシか。
で、驚いて飛び起きる訳だが(昔の俺ってもっと眠り浅かったよなぁ)まだ外は真っ暗、夜中な訳で。
仕方なく起き上がり水でも飲もうとベッドから出る。
「・・・ゼロス?」
びくりと一瞬体が強張ったが、なんだ。
ロイドの声。
「っと、ロイド・・・」
そんなに物音立てたか?俺。
「わりぃな、起こした?」
「大丈夫、それよりどうした?」
「いや・・・、何もねえよ」
「の割には血の気が引いたような顔してたけどな」
意地悪く笑うロイドに思わず溜め息。
「見てたのかよ・・・」
「変な夢でも見た?」
「まぁ、な。」
笑うなら笑え!
と、思ったのだが・・・
「寝れないなら一緒に羊数えようぜ!」
「は?」
またこいつは・・・
つか唐突すぎる。
「ほらほら、ベッドに入った入った!」
なんて急かされてベッドに逆戻り。