購買心理学の法則

□その4
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●【女性客】
@女性が買い物にかける時間

 買い物にかける時間は、売り上げに大いに関係する。当然、滞店時間が長ければ長いほど売り上げはあがる。

A購買単価アップに男性客を巻き込め。

 男性は商品を選択する際、価格より品質や機能性を重視する傾向がある。従って女性客の買い物には積極的に男性を巻き込んだ方が高額品がよく売れる。

B女性は定額品を買うときも吟味する。

 女性は、例えば青果売り場でキャベツ・リンゴ・アボガドなど買う場合でも山積みされた下の方の商品をひっくり返して吟味して選ぶ。牛乳を買う場合でも日付チェックして棚の奥の方から選ぶ。男性が短時間で、一番手前にでている商品から購入していくのとは異なる。

C男性化してきた女性の買い物行動

D女性は買い物環境に快適さを重んじる。

 女性は、男性より買い物環境の快適さや心地よさを重んじる。店の雰囲気が良くないと
店を離れていく。特に、売場・トイレ・試着室・ユニホームの清潔度というように【清潔】が重要なキーワードになる。

E女性は比較購買したがる。

 女性は、高額商品は特に、複数の店を見て回り、品質(見た目、使いやすさ)や価格を情報としてインプットしてからでなければ買わない。「愚かな買い物はしたくない。」という思いがあるからである。

F赤ちゃん連れの母親はVIP客

 赤ちゃんを抱えて、いろいろな店を歩き回るのは大変なため、赤ちゃん連れの母親はできるだけ一カ所で買い物を済ませようとする。そして、1つの店だけで家族全員の買い物をする母親も多いため、購入金額も高くなる。

●【男性客は店に利益を運んでくれる】
「男性は、即食べられる食品や即使用できるものを好む傾向がある。」
・男性客が女性客より購買率が高いカテゴリー
  シーズナルアイテム、飲料水、アルコール、冷凍食品、ホットデリ、コールドデリ
・男性客が女性客より購買率が低いカテゴリー
  精肉、果物、野菜、洗濯用品、乳製品、スナック、大衆薬
調理が必要な生鮮食品、洗濯とういう面倒な行為が必要な洗濯用品、そして家族にかかわるような商品は、女性に圧倒的に引き離されている。
※男性の購買特性
@シャイで面倒くさがり屋が多いので、店の人に売場や商品の場所を聞かない傾向がある。従って、わかりやすいサインやPOP、パンフレット、カタログが大切である。
A価格より価値を重視する傾向があるので、アップグレードしやすい。従って、価値を訴えるPOPや接客が重要である。
Bよく知られている商品を購買する傾向があるのでNB商品の充実や「コマーシャルで放映中」などのサインが有効である。
C短時間ショッピングが基本などでわかりやすい売場づくりや商品陳列が大切である。
D子供連れの男性客は子供にねだられると断れない傾向がある。従って、子供に好かれるような品揃え、陳列の高さ、サービスに注意をする必要がある。

●【さっと見てイメージが良い店】
 お客様は店内にはいると、ざっと店の様子をうかがい、自分のほしい商品はどの辺りにあるかを見わたす。そのとき良い印象を受けると、気分が良くなり、滞店時間も長くなり、買い上げ点数が増える。
 この見わたすという行為の際、お客様は必ず目線より上を見ている。従ってゴンドラの上段から天井までは店のイメージ作りの重要ゾーンである。お客様は一通り店内を見わたした後、入口付近の商品陳列に目を向ける。お客様が店に抱く印象は、この入口付近によっても相当違ってくるので注意が必要である。
※実験例
 A 店では入口付近を、季節感のある温かい雰囲気にし、B店では沈んだ雰囲気にした。両店とも品揃えや価格、接客、陳列など全く同じ条件にした。
 実験に参加した人々の評価は圧倒的にA店が良く、品揃えや接客、整理整頓もA店の方が良いという判断だった。これは「初頭効果」と呼ばれるもので、人間は最初に与えられた情報に基づいて、その後のことも判断してしまうを示している。
 以上のように、第一印象はすべての判断のもとになる傾向があるので、第一印象がよくなる店構え、イメージゾーン、入口付近の陳列などは特に重視した店づくりが大切である。

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