Novel
□Snow
1ページ/5ページ
「わぁ〜雪だ〜!」
冬休みも今日で終わり。
いつもみたいにギリギリで宿題に追われてて、今から亜美ちゃんちに助けを求めに行こうとして家を出たら、雪が降っていた。
地面がまだ透けて見えるくらいうっすら積もってる。
この調子だと何時間後には積もってるんだろうな…
…って、この雪景色を見たら、無性に星野に会いたくなったの。
星野と一緒に見たくなった。
「元旦に会って以来かぁ…」
今日も仕事なんだろうなぁ〜お正月から特番だらけで、テレビでライツを見ない日なんてなかったから。
それでも…
会いたい。
いつの間にか足は亜美ちゃんちじゃなくて、星野の家へと向かっていた。
マンションに着いてチャイムを鳴らしたけど、やっぱり留守。
「大気さんと夜天くんも居ないみたいだし…仕事、なのかな?」
オートロックだから玄関までも入れない。
仕方ないからマンションの前で待つ事にした。
だんだんと降り積もる雪。
物凄くキラキラしてて、綺麗で…
待ってるだけでワクワクする。
「だいぶ積もってきたなぁ〜そうだ!何か作ろう♪」
待ち始めて何時間くらいかな?
辺りは完全に雪景色。
ただ待ってるのも何だから、小さい雪だるまや雪うさぎなんか作ってみる。
「可愛く出来た♪…さすがに寒くなってきたなぁ〜」
ガタガタと震えていると聞き覚えのある三人の声。
「はぁ〜ったく、ようやく終わって、一段落だな。」
「生放送ばっかり疲れたよね〜。」
「まぁまぁ、明日からオフですから。ゆっくりしましょう…って、星野、あれ月野さんですよ!」
「えぇ!?おだんご!?」
「星野〜!大気さんに夜天くんもお帰りなさ〜い!」
マンションの入口にたくさん雪で作ったものが置いてあり、うさぎの顔色も悪い。今来たばかりではないのが誰にでも分かる。
「月野、いつから待ってたの?」
「そうですよ、手袋もしないで。指が真っ赤になっているじゃないですか。」
「う〜ん、3時間くらいかな?あ、でも平気X2〜!連絡なしで急に来たあたしが悪いんだし。」
「…ばっかやろ!!」
「星野…?」
急に怒られ、意味が分からず、キョトンとするうさぎ。