Novel

□夏祭り
1ページ/3ページ

今年も夏祭りの季節がやってきた。


「うさぎちゃ〜ん!ねぇねぇ!明日のお祭り行くわよね!?皆で行こうよ〜♪」

ホームルームが終わるなり、美奈子が駆け寄ってきた。


「お祭り…かぁ…」
「うさぎちゃん、どうしたの?」


美奈子が心配そうに聞く。うさぎは悲しげな表情になり、口をひらいた。



「去年も一昨年も、まもちゃんと一緒に行ったなぁ〜って思って…まもちゃんと皆と行った夏祭り、楽しかったなぁ」
「うさぎちゃん…」



そのやり取りを見ていた星野がうさぎの元へやってきた。


「よぉ!おだんご!俺夏祭りって行った事ないんだよな。」
「へぇ〜そうなんだ。」
「俺と行こうぜ。」
「…はぁ!?」



「俺と行きたいよな♪」
「ちょ、ちょっと!星野っ」


「明日、18時に迎えに行くから、用意しとけよ。じゃあな」



「星野くんがいるなら、あたし達いらないわね〜じゃあね☆」
「ちょっと〜!美奈子ちゃん!!」



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
―翌日―(18時)


あたし結局、浴衣まで着て用意して待ってるし(-.-;)

そんな事を思っていると、チャイムがなった。



ガチャ


浴衣姿のうさぎを見た瞬間、星野は赤くなり目をそらした。


「用意して待ってろってゆーから、浴衣着たのに何よ〜?あ!もしかして変?」


「いや、やべぇ…マジで可愛い///」
「なっ、なぁに言ってんのよ!当たり前でしょ!///」
「照れてやんの(笑)」
「照れてなんかないわよっ」


グイッ!


「ほら!早く行くぞ」



星野はうさぎの手を繋ぎ連れだした。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


「へぇ〜ほんとに色んな店があるんだな。おだんご!あそこ行こうぜ!」



星野は初めて見る光景に好奇心でいっぱいだった。



「ぷっ、あははははっ」
「なんだよっ///」
「だってぇ〜星野ったら子供みたいなんだもん」
「うるせぇな!///初めてなんだからしょーがねぇだろ!」



最近、こんな風に笑ってなかったなぁ…星野のおかげ…かな?




「よぉ〜し!行くわよ、星野!」


今度はうさぎが星野の手をとり、走りだした。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ