Novel
□夏祭り
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今年も夏祭りの季節がやってきた。
「うさぎちゃ〜ん!ねぇねぇ!明日のお祭り行くわよね!?皆で行こうよ〜♪」
ホームルームが終わるなり、美奈子が駆け寄ってきた。
「お祭り…かぁ…」
「うさぎちゃん、どうしたの?」
美奈子が心配そうに聞く。うさぎは悲しげな表情になり、口をひらいた。
「去年も一昨年も、まもちゃんと一緒に行ったなぁ〜って思って…まもちゃんと皆と行った夏祭り、楽しかったなぁ」
「うさぎちゃん…」
そのやり取りを見ていた星野がうさぎの元へやってきた。
「よぉ!おだんご!俺夏祭りって行った事ないんだよな。」
「へぇ〜そうなんだ。」
「俺と行こうぜ。」
「…はぁ!?」
「俺と行きたいよな♪」
「ちょ、ちょっと!星野っ」
「明日、18時に迎えに行くから、用意しとけよ。じゃあな」
「星野くんがいるなら、あたし達いらないわね〜じゃあね☆」
「ちょっと〜!美奈子ちゃん!!」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
―翌日―(18時)
あたし結局、浴衣まで着て用意して待ってるし(-.-;)
そんな事を思っていると、チャイムがなった。
ガチャ
浴衣姿のうさぎを見た瞬間、星野は赤くなり目をそらした。
「用意して待ってろってゆーから、浴衣着たのに何よ〜?あ!もしかして変?」
「いや、やべぇ…マジで可愛い///」
「なっ、なぁに言ってんのよ!当たり前でしょ!///」
「照れてやんの(笑)」
「照れてなんかないわよっ」
グイッ!
「ほら!早く行くぞ」
星野はうさぎの手を繋ぎ連れだした。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「へぇ〜ほんとに色んな店があるんだな。おだんご!あそこ行こうぜ!」
星野は初めて見る光景に好奇心でいっぱいだった。
「ぷっ、あははははっ」
「なんだよっ///」
「だってぇ〜星野ったら子供みたいなんだもん」
「うるせぇな!///初めてなんだからしょーがねぇだろ!」
最近、こんな風に笑ってなかったなぁ…星野のおかげ…かな?
「よぉ〜し!行くわよ、星野!」
今度はうさぎが星野の手をとり、走りだした。