Novel

□Smile
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「よぉ!おだんご」


午前中は仕事が入っていた為、お昼から学校に来たスリーライツ。
いつものように、星野がうさぎに話かけるが、うさぎはツンっと、そっぽむいている。





「おい、どうしたんだよ?」




それでも、固く口を閉ざしたまま星野を見ようとしない。




「あ、そーいえば、昨日の俺が出てるドラマ見たか?ちゃんと時間メールしただろ!」





すると、ようやく口を開いた。



「見たわよ。」

「やっと、しゃべった。で、どうだった!?俺、かっこよかったろ♪」




「そうね〜綺麗な女優さんとキスして嬉しそうだったわね(怒)」


「////!!あ…あれはっ……フリだよっ」


「嘘つき〜!分からないと思ってんの!?唇と唇がくっついてたじゃない!」




怒るうさぎに対して、星野は感づいて、それを言葉にした。





「あ!なるほど〜おだんご、妬いてんだろ?♪」


「はぁ!?べっ、別に妬いてなんかないわよっ!」


「正直に言えよ♪」


「妬くわけがないでしょ!////あ、あたしには、まもちゃんがいるんですからね!」



その言葉に星野はカチンッとしてしまった。



「あ〜そうかよ。じゃあいちいち、怒んなよ!」




そう言って星野は教室を 出て行ってしまった。まわりの皆は呆れた顔で見ている。



「星野のバカァ〜ッ!!」



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

―休み時間(屋上)―



屋上に来たうさぎは一人で泣いていた。
ドアの開く音がして、その方向へ顔を向けると、そこに居たのは夜天だった。



「月野…やっぱり、泣いてた。」
「夜天くん…グスッ」



「なんで、素直になれないかなぁ〜?(苦笑)」

「だって、別に、あたし彼女じゃないし…まもちゃん居るのに偉そうな事言えないし。」


「それでも、星野は月野が嫌だって言えばしないと思うけど。」


「でも…でも。」


「ってゆーか、言って欲しいんだと思うけど。それに、キスシーン、星野はフリがいいって散々言ってたけど、監督が受け入れてくれなかったんだよ。」




優しい夜天の話し方にうさぎはついつい、涙が溢れてきた。

その肩を、夜天はそっと抱きしめた。




「星野のバカァ〜!…ヒック…大ッ嫌い…」


そう言いながら号泣してる、タイミングの悪いところへ、星野が立っていた。
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