□10 朝錬
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昨日、早く帰ったので、今井を調べれば意外と簡単にヒットした。



今井千春。2年8組3番。

クラスでもそれなりにモテる。学校での男子生徒の評判がいい。

桃城にいつも引っ付いている。桃城も嫌じゃないらしい。

からか、女子の評判はあまりよろしくない。でも手は出せない。

裏で女子を仕切ってるらしい。仕事させてたのもクラスメート。


そして、ボンゴレファミリーと敵対しているトレッチファミリー幹部の娘。

トレッチは中小ファミリー。最近は不穏な行動が多い。

噂では麻薬や人体実験を行っているらしい。



つまり、




『標的はやっぱり、今井だったわけだ。』




学校に向かいながら読んでいた資料を鞄にしまう。

校門をくぐり、テニスコートへ。

部室を開けて、ドリンクやタオルの準備を済ませる。

今日はいつもより1時間早い。レギュラーが来る前に終わらせようと思ったから。

昨日休んだからタオルとかだしっぱで洗ったり片付けたりしていたら30分使ってしまった。



すぐにコートに向かって、コート整備を行う。

コート整備を始めてすぐに人の気配がした。

振り返ると、レギュラーではなく、平部員。

昨日あれだけ騒いだから、きっと騒ぎは回っている。

そう考えていると、驚いて固まっていた平部員達が、ぞろぞろと現れる。

そのなかには、あの桃城と今井と同じクラスの荒井達もいた。




「あの、」

『…なに?』

「あ、の…先輩たちが言ってたの、本当です、か?」




ああ、やっぱり桃城たちはあの後わざわざ愚痴ってくれたようだ。

目の前の部員達はあたしを見つめて答えを待っている。








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