□09 拒絶
1ページ/2ページ









『…あたしに関わるな。』

「「「!」」」




先に口を開いたのは、あたしだった。

それを聞いて3人は大きく目を見開いた。




「なんで、嫌だ。」

「僕も嫌だね。」

「…何故、拒絶する?」




ちらっと3人を見れば真っ直ぐな瞳であたしを見ていた。

あたしはまた目線を床に落とすと口を開く。




『…なんであたしを味方した?』

「こっちが聞いたんだけど?」

『何故庇った。』

「…俺はさっき言った。あのまんまだけど。」

「僕もまあ、似たようなものだよ。元々仕事をちゃんとしてるようには見えなかった。それに、手塚も気付いてるだろう?」

「…ドリンクのボトルが数ある。ひとつ使われたのに、だ。つまり塚本は気づいてたんだろう?」

『…』




あたしは返事をかえさなかった。

彼らは本当に良く見ている。

間違いじゃない、だけど。だからこそ関われない。




『…あたしに関わるな。見方なんかするな、庇うな。』




あたしはお前らを受け入れることは出来ない。

3人は、ただあたしを見つめ続けている。

リョーマに至っては、睨まれている。

それでも、あたしはお前らとは関わらない。



……あたしを庇うことでお前らが傷つくことは、許さない。










次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ