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□09 拒絶
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『…あたしに関わるな。』
「「「!」」」
先に口を開いたのは、あたしだった。
それを聞いて3人は大きく目を見開いた。
「なんで、嫌だ。」
「僕も嫌だね。」
「…何故、拒絶する?」
ちらっと3人を見れば真っ直ぐな瞳であたしを見ていた。
あたしはまた目線を床に落とすと口を開く。
『…なんであたしを味方した?』
「こっちが聞いたんだけど?」
『何故庇った。』
「…俺はさっき言った。あのまんまだけど。」
「僕もまあ、似たようなものだよ。元々仕事をちゃんとしてるようには見えなかった。それに、手塚も気付いてるだろう?」
「…ドリンクのボトルが数ある。ひとつ使われたのに、だ。つまり塚本は気づいてたんだろう?」
『…』
あたしは返事をかえさなかった。
彼らは本当に良く見ている。
間違いじゃない、だけど。だからこそ関われない。
『…あたしに関わるな。見方なんかするな、庇うな。』
あたしはお前らを受け入れることは出来ない。
3人は、ただあたしを見つめ続けている。
リョーマに至っては、睨まれている。
それでも、あたしはお前らとは関わらない。
……あたしを庇うことでお前らが傷つくことは、許さない。
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