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□18 出迎
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『はぁ、変わんねェな。』
この青学に入ってから2週間が過ぎ…つまり3週間目に突入し不快な苛めが始まってから1週間が過ぎた。
で、現在。場所はべッタベタな体育館裏で、あたしは寝っ転がっていた。
身体中は、土に塗れ、レギュラーに殴られ蹴られ青痣だらけ。
変わらず、レギュラーには殴られ続けているから、そう呟く。
(あ、でも。そうでもない、か。)
近づいてくる足音に、頬が緩むのを感じながら身体を起こした。
「いた。部長、不二先輩!つか朔先輩、ひとりで勝手に行かないでって言ったはずだけど。」
『リョーマ…あたし、【うん】なんて言った覚えないけど?』
「…にゃろう。」
リョーマのその反応に、思わず笑みがこぼれた。
その様子に、リョーマはむすっとしながら、「なに笑ってるわけ、」という。
それに、『ごめんごめん』と返して、また笑えば、しょうがないとでも言う目で見てきた。
すると、残りの周助と国光がやってきて、あたしの姿を見て眉をしかめた。
「はあ、だからってわざわざ殴られないかなくてもいいのに。」
「不二や越前の言う通りだ。まったく、無茶をするな。」
『無茶じゃないから行ってるのだよ。…と、そろそろ行くか。』
聞こえていたのか、なんて思いながらぐっと足に力を入れて立ち上がる、途中に両側から周助と国光に支えられる。
リョーマはあたしについた土や砂を払ってくれた。
それに『ありがと、』と言いながら立ち上がって真っ直ぐにクラスへ戻る。
リョーマと国光は途中で別れて、周助と共にクラスに戻った。
(一緒に立ち上がってくれる仲間が居る。それだけで気持ちは全然違う。)
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