□33 開始
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微妙な空気のまま数十分が過ぎ、外の風景が変わる。

そこは自然が多い山の方で、目の前がゆっくりと開いていき別荘のような屋敷が現れた。

見ればバスがもう2台止まっていてそれぞれ、【氷帝学園】【立海大付属中】とでかでかとバスに書かれていた。




『やっぱり遅刻だ。景吾と精市にどやされそうだなー…』

「…ま、頑張って。」




人事のように(人事なんだけど。)言ったリョーマの髪をグチャグチャに撫で回す。

ふと、目を外に移すと2台のバスの奥にもう2台ほど何かの車が見えたような気がした。


(…何だかイヤーな予感…)


その予感に囚われながらながらバスを降りてヴァリアー邸の扉を開く。



扉を開くとそこは…とんでもない状況でした。(某ホスト部風)



思わず、開けた扉を勢いよく閉めた。


(ちょ、ちょっと待ってよっ!え、ど、どーなってんのアレっ!?)


見なかったことにしたい。その様子に国光周助リョーマ、桜乃に朋香が首をかしげ奴等も?マークを浮かべる。




「朔先輩、開けないんですか?」

『…いやー…ははっ…』

「なにしてんだよ、塚本。早くしろよ!」




全員の目にため息をついて扉を開けようとノブに手を伸ばすと、先に捻られて扉が開く。

扉を開けたのは、景吾に精市。その先には氷帝レギュラー陣+日吉に立海のレギュラー陣+加奈。

そして何より、目を引いたのは。




『………いや、嘘だって。そんな…、何で勢揃いっ!?』




綱吉をはじめとするボンゴレ10代目ファミリーの皆さんに、暗殺部隊ヴァリアーの一部だった。

思わず頭に手をやって目の前のこの状況についていけていない。

大体この合宿のこと(日程や参加校)はみんな知っていても可笑しくない。

だけど、場所を知ってるのは氷帝立海青学とスクアーロだけのはずで、スクを見れば目を逸らした。


(ヴァリアーは絶対アイツだな。じゃあ、他は…)


と綱吉を見ると申しわけなさそうにへらりと笑った。そこから受け取るのは。


(超直感で悟り、調べさせたって事かな…あーあー、ザンザスも恭弥もベルも機嫌わっる。凪は【sintonia】中で骸がクフフってるよ←)


いろんなものが一気に冷めていき、頭でようやく理解した。



この状況はどうにもならないであろう事を。








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