□34 集合
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全員が集まったのでホールに各校が二列に並ぶよう景吾が指示を出す。

それに全員が従って出入り口を背にして全員が前を向いた。

前には各校の部長が並び、意気込み等を言うようだった。




「時間には多少のズレがあったが本日より3日間の合同合宿を行う。精々力を付けやがれ。」

「お互いに切磋琢磨で、力をつけよう。」

「……油断せず行こう。」




景吾はどこか上から目線で俺様出しまくりで、変わってないとこに少し笑みがこぼれた。

精市は笑っているのにその纏っているオーラに何故か魅せられた。

国光はただ一言だけだったが、その中に篭められた意味に無意識に頷いた。




「次に3日間世話するマネージャーの挨拶だ。マネージャーは前に出ろ。」




景吾にその言葉に、あたしは頷いて桜乃と朋香を連れて前に出る。

出ると同時に青学の奴等からは睨まれ他からは真っ直ぐな覚悟の瞳を向けられた。

順番としては今井→朔→桜乃→朋香→加奈。マイクが今井に渡される。




「青学2年、今井千春でーすぅ!皆さんのサポートぉ頑張るんでぇ仲良くしてくださあ〜いvv」




『よくやるなあ、おい。』と言いたくなった。うん。言いたくなった。

ウザッたい話かたに全員が眉を顰めて今井を睨んだ。(勿論、信者どもは例外。)

とびっきりの笑顔(化粧濃い、香水も濃い吐きたい)で挨拶に喜んだのは本当の1部だけだ。

それに気付かずに愛想を振りまきながらその目線を辿ると恭弥に向かっていた。


(そーいや、恭弥気に入られてたもんなあ。…物凄い嫌そうな目でこっちを見られても困るぞー、恭弥ー!)


恭弥から視線を逸らして回されたマイクを受け取る。(その時きれーなお爪で地味な攻撃を食らった。)




『あー…青学3年、塚本朔。合宿の参加感謝、3日間よろしくー。はい、パス。』

「えっ、えと…青学1年竜崎桜乃です。マネージャーではないですが補佐です。よろしくお願いします。」

「同じくマネージャー補佐の小坂田朋香です。よろしくお願いします。」

「立海3年、清水加奈ですわ。まあ、よろしくお願いしますわ。」




どーっと自己紹介を終えると、マイクはもう一度景吾に戻る。

景吾はマイクを受け取るとゴホンと咳き込んでからあたしを見たあとボンゴレを見る。




「そこに居る人らはこの屋敷を貸して下さった人と合宿の手伝いをしてくれる人らしい。迷惑かけんなよ、テメーら。」

『…(迷惑かけたらカッ消されちゃうからねー…うん。)』




縁起でもないことを思っていると部屋割りが発表された。

基本は2〜3人ペアで学校ごとに区切られているようだった。

そーゆー朔はマネージャーなのでひとり部屋。


(つっても桜乃と朋香はふたりであたしの右隣。その隣が加奈であたしの左側の部屋ひとつ飛ばしてその向こうが今井の部屋。…流石、判ってるね。)


部屋がわかると、昼までは自由行動となり青学の奴等と今井は部屋に向かっていった。



そしてホールに残ったのは、仲間。









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