☆
□35 役割
1ページ/2ページ
『人数が増えたし、取り合えずあたしの指示に従ってもらうよ?』
にこっ、と笑いながら有無を言わさないように全員と目を合わせる。
ボンゴレもレギュラー陣たちもゆっくりと確かに頷いた。
それを確認してから同じように頷く、朔。
『じゃあ、まず役割分担をする。』
「役割分担スか?」
『そ、わざわざバラバラに行動してあげる必要なんかないからね。』
「連携をとりやすい様にそれぞれに役割を与えるという訳だな。」
『流石、参謀ってとこかな。その通り、だからみんなよく聞いて。』
的を得た蓮ニの理由に周りは頷き、あたしは小さく拍手をして見せた。
それから真剣な顔をして雰囲気を切り替え、全員に向き直した。
『まずはマネージャーの分担。加奈は勿論立海、桜乃と朋香は国光周助リョーマ3人担当。あたしは氷帝を受け持つ。青学は今井、つっても世話自体は基本あたしが受け持つ。』
「!それでは朔さんに負担がかかりすぎでは!?」
『まー、最後まで聞けって比呂士。それぞれには護衛をつけるんだよ。』
「なるほどね。」
『そ、まず武とスクアーロは桜乃と朋香の護衛を頼む。勿論リョーマたちにも気を配りつつ仕事の手伝いもな。』
「…あ"あ。」「ははっ、了解なのな。よろしくっ!」
「「はい、よろしくお願いします。」」
剣士同士のタッグに桜乃と朋香をつけるのは迷ったが、スクと武ならもし何かあっても一般人の前で斬ったり撃ったりは無いからな。
それにスクはまだしも武の笑顔は少なからず彼女たちに安心を覚えさせてくれる。
(あの笑顔には毒っ気も黒さも無い、天然100%の笑顔だからね。スクの経験と武の性格は頼りになる。)
つまり彼女たちのケアは人気者の天然さんに任せとけば問題は無いだろう。
『次だけど綱吉はあたしと行動を共にしてもらう。それでいいよね、リボーン。』
「ああ、構わないゾ。」「う、うん。わかった。」
『あたしと綱吉の護衛だけど、恭弥とベルね。護衛って言うより寧ろあたしがお前等を見張るから。何やらかすか判んないからお前等。』
「…ま、いいけど。」「シシッ、王子と姫は一緒だからね♪」
『氷帝にも気を配ってくれよ、頼むから。後、姫って呼ぶな。…不安だ、景吾出来るだけインサイトで周りに気を配れる?』
「アーン?俺様をなめんなよ。」
『はは、頼むよ。』
少し不安材料なのは、この我が侭委員長と馬鹿王子タッグ。
強さは認めるけど、その他に問題ありなふたりに綱吉も少し口元が引きつっていた。
氷帝の皆さんも少し不安そう。まあ、景吾が何とかするだろう。
『最後に加奈には…リボーンに周りへ警戒は頼んでもいい?後はあたし達が見回る。立海も基本加奈に気を配っておいて。』
「わかったゾ。」「「「イエッサー!」」」
「よろしくお願いいたしますわ。」
立海の一部はすこしあたしに目を移したがそれでも加奈には目を向けているだろう。
もう二度と加奈を傷付けさせたくないだろうし、ね。
そこで名前の呼ばれなかったそれぞれが不満そうに目を向けてくる。特に隼人。
!