Clap Novel

□そばにいてください。
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わかってるよ?

綱吉は10代目だから、大変だってコトも。

忙しいってコトも。

だから、会いに来れないってコトも。

全部判ってる、わかってるつもりだよ。

それでも、

会えない事は辛いから、

寂しいから、会いたいって思っちゃう。

我がままだけど、

独り善がりで、自分勝手だけど、

会いたい、逢いたい…

そう思っちゃうよ。

あなたを想って泣いちゃうんだよ。


だって、綱吉が好きだから…

胸いっぱいに彼が大好きだから。


だから・・・


「綱吉…会いたい、逢いたい、よぉ…あいたい、よ…」


涙が、頬を伝って堕ちてく。

もう、寂しいのと。

逢いたいのと、

情けないのが一緒になって

なんともいえない気持ちが胸を渦巻く。

それが、涙となって流れてくみたいで、

止まろうとせずにポタポタと重力に引かれ堕ちてく。


「つな、つなよしっ…うぐっ。うぅっ、つなよしぃっ…」


大好きな、愛しい人の名前が口からほろリほろりとこぼれてく。


「はぁ。久しぶりに会えると思ったら、泣いてるし。」

「ふぇっ。」


愛しい人の大好きな優しい声。

ため息をついて、呆れているけど、声は暖かくて優しい。

聞こえないはずの声なのに、

その声が聞こえると、ふわりと抱き上げられて、抱きしめられる。


「つなよ、つなよしっ!綱吉ぃっ〜」

「ったく。寂しかったら我慢するなっていったのに。」


きゅうきゅうと優しく、でも強く抱きしめられる。

だってと小さく声をもらせば、

俺の仕事の邪魔したくなかったんだろ?わかってるよってかえってきた。

わかっていてくれたことが嬉しくて、あたしも抱きしめ返す。

綱吉の顔は、困ったような顔で、だけど、嬉しそうな顔だった。


「ありがとっ。大好きだよっ。

あと、おかえりっ!!」


涙を拭いて、あなたが好きだって言う笑顔で言うよ。

綱吉も笑っていて欲しいから


「ん。ただいま。」


優しく、あたしの安心するキスを落とす綱吉。

それに答えて、呟く。





そばにいてください



(ずっと、ずっと、)
(あたしのそばに居て…?)






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