Clap Novel
□うわてなカノジョ
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『コラコラ、そこの不良くん。サボりのくせに学校で煙草なんて感心しないなぁ。』
「あぁ"?誰だお前。関係ねぇだろうが。」
これが俺とアイツのファーストコンタクト
『あ、また不良くん居る。』
「うっせー、いい加減不良くんっつーの止めろよ。憶えてねぇのかよ?」
俺が屋上でサボればいつも途中でやって来る、コイツ
その日から屋上の俺の隣にはコイツがいた
俺を怖がりもしなければ他の女みたく騒がねぇ
不良くんっつーので呼ばれて癪だから俺も名前で呼んでない
ただ、いちいち不良不良言われんのも嫌だ
『獄寺隼人。』「あ"?」
『だから、不良くんの名前。不良くんが聞いたんじゃん。』
「…だったら名前で呼べよ。」
『えーヤダ。不良くんって言うの意外と気に入ってるんだもん。』
「意味判んねぇよ。意外とって微妙だろ。」
『そんなにイヤ?不良くんが不良辞めたら呼んであげるよ?』
「…一生そのままだな。」
はっと鼻で笑えばソイツはむぅと頬を膨らめる。
ただ、コイツの反応はコロコロ変わって飽きねぇ。
『あー、そこは少しくらい辞める努力しなよ!ほらーまぁた煙草取り出すー』
「うるせー。俺には必要不可欠なんだよ!!」
『そー言わずこれあげるから!』
「あ"?んぐっ!!////」
ネクタイを引っ張られ向き合う形になるとやわらかい感触と共に口の中に甘酸っぱい味が広がる
離れれば丸い甘酸っぱいそれが口の中に残り目を丸くしたままソイツの顔を見る
まだ少し近い顔に、顔に熱が集まるのが感じて大袈裟に間をとった
「お、おまっ、今っ!!///」
『なに甘いのダメ?飴だけど、ついでに蜂蜜レモン味。これなら煙草吸わないで良いでしょ?』
「んなこと良いんだよッ!お前今、俺にっ!!///」
『不良くんどーしたの?あ、もしかしてキス初めてだったとか?』
「うるせー、何でそんなに冷静なんだよっ!!///」
顔を赤くなるから片手で隠しながら怒鳴るように言う
彼女は俺を見つめるとニコリと微笑み口を開いた
『それは私が不良くんを…隼人を好きだからじゃない?』
「な"!//おま、なにいって//」
更に顔が紅く染まる
それが判っていたのか小悪魔ないたずらっ子の笑顔を浮かべた
『あははー真っ赤ぁ。可愛い、不良くん〜』
「テメッ、名前呼んだくせに//」
『なぁに?呼んでほしーの?隼人、クン??』
「(ち、ちくしょー勝てねぇ//)」
うわてなカノジョ
(まだまだだね、不良くん♪でもよかったね。どうだった?ファーストキスのお味は?)
(//うっせー!良くねぇよ!!///)
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