Life Story

□バレンタインデー
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みなさんこんにちは、名無しさんです。

今日こそ男子が盛り上がる日はないだろう

そう、今日はバレンタインデー



「可哀想だから、男子どもにに義理チョコあげるー」

「おおぉー!!!」



でもこの学校、やっぱり普通じゃない

義理チョコあげるって言っちゃうんだ

どうやらその中には本命がいるらしいけど、恥じらいがありませんよ



『それで良いのか、並中の男子生徒よ』



こっそり男子たちの顔を見れば…ああ、貰えりゃ良いのか

満足そうにチョコ(めっちゃ義理チョコ)を抱える男子

それに対照的なあちらの部類



「キャー!獄寺くーん!!」

「山本くん、貰ってぇ」



廊下に目を移せば女子の群れ群れ群れ群れ群れ…

あ、雲雀思い出しちゃったよ、雲雀が見たら一瞬でキレるねこの群れは

その群れの中にある銀色と漆黒

ファンを二分する、獄寺隼人と山本武だ

いや、フルネームで呼んだけど別に嫌いじゃないよ、友達だし

ただ、大変そうだなぁ、って思うじゃん



「あ"ぁ?うっせーよ、つうか寄んじゃねぇ!」

「ん?おぅ、ありがとな」


やっぱり対照的だな、対応も性格も外も中も

ま、やっぱり二人はモテるってことで、

…あたしには獄寺のどこが良いかわからないけどさ

それと比較的に第3勢力と言いますか

綱吉くんはあれだ。京子から貰えたみたい

感謝しろ、あたしがあげるように仕向けたんだよ

幸せそうに笑っている綱吉くんに胸が痛くなった気がしたけど…

なんだ、なんか悪いもんでも食べたっけ…あれかも

思い付いちゃうから可笑しいな、うんきっと違うよ

そう思うことにして獄寺と山本の席にチョコを置いとく

あんなに貰ってるからいらないかもしれないけど一応、友達だしね

ついでに京子と花には朝あげました、抜け目はないよ

もちろん、ハルにもあげたしちび達にもあげた

イタリアにはそれぞれキャバッローネ、ヴァリアー、ボンゴレに送ったし

あとあげてないのは雲雀と綱吉くんだけ

雲雀のやつ貰ってくれるかわかんないから迷ってるんだけど



「君たち何群れてるの?」



あ、雲雀があの群れ咬み殺してる…うっわめっちゃ楽しそう

女の子たちが可哀想だからしょうがなく助けてあげよう



『雲雀、ストップ。今日くらい見逃してあげて。てかなんか用あったんでしょ』



鉄扇でトンファーを食い止めればおとなしく引き下がってくれた



「いいよ、但し、チョコ頂戴」



ほら、とでも言いたげに手を出す雲雀

しょうがなくカバンからチョコを取り出してその手に乗せる



「ビター、だよね」

『ビターだよ』



しょうもない確認をとって雲雀は満足そうに帰っていった

なんだ、あの人

もう良いかと、教室を出た、ら綱吉くんに止められた



「名無しさん、」

『ん?』

「あ、のさ…俺には」

『え?』

「俺には、ない、の」



ああ、不安になったんだね綱吉くんは

そんな綱吉くんが可愛くて笑う



『家にね、あるよ』




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『ただいま』

「…ただいま」



結局綱吉くんと帰宅した

獄寺と山本は…うん、まだ忙しいと思ったから放置で

一応、叫んで伝えようと試みたけど届いたかどうか

まぁ、よしとする



冷蔵庫からひとつ皿に乗ったチョコ

それを持って綱吉くんの口に押しつけた



「んぐ!!…ん、チョコ…」



案の定、びっくりした顔で固まる綱吉くん

にあたしはニコッと笑う



『ひとつだけだった』

「え?」

『それ、成功品。ひとつだけ成功したんだよ、だから綱吉くんだけ手作り』



笑えば綱吉くんは真っ赤になっちゃった




バレンタインデー

((手作りって、俺だけっ))
(え、そ、そんなにまずかった!?ちゃんと市販のもあるからっ!)
(お、おいしいよっ!え、あ、ありがと)
((…よかった))





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