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□04 部長
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不二の隣で廊下を歩けば複数の視線があたしを貫く
(ったく、転校生だからか、あたしの外見か。はたまた不二と居るから、か…
ってどう考えても答えは3だよなァ?どこも変わんねェな)
半ば着いていく感じで不二の隣を進む、とひとつのクラスで不二が止まる
『!と、ととっ!止まるって言ってくれたっていいじゃん!って、ここ?』
「ごめんごめん。さあ。行こうか」
『うっし。行こ行こー!』
不二が入るのに続けてクラスに入る
っと、大人っぽい…
(悪く言うと…老け顔、んだけどさ)
その目立つ眼鏡の男の子は此方を…というより不二を見付けると此方に寄ってきた
「不二か。どうした、休み時間なんかに」
「いや、手塚には報告しとこうと思ってね」
その不二の言葉を聞いてあたしは不二の陰から顔だけ出すようにひょっと飛び出した
手塚は驚いたように目を少し見開いてあたしを見る
あたしはその手塚ににこりと微笑みかけてから不二の背から出る
『はろーはろー、男子テニス部部長サン?』
両手を後ろで組んで、どうしても自分より背が高い相手を見るには見上げるしかない
でもあたしは笑顔で彼を見上げるだけ
手塚はあたしを見たあと不二を見た
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