□05 対面
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「ちょっと〜!千春の紹介も〜!」

「そうだな、マネージャーとしては千春の方が関わりあるからな」

「そうだよ〜」




頬を膨らませて怒ったように言う彼女はマネージャーらしい

大石は彼女に向けて微笑みかけ、それに彼女も頬を染めて答える

があたしには良い印象は伝わってこなかった


(自分を名前呼び、語尾を不執拗に甘ったれた声で伸ばす…あーやだやだ!あたしが嫌いなタイプだな、コレ)


気づかれないようにため息を零し笑顔を崩さずに『マネージャーさんですか』と出来るだけ普通に言う




「そ〜だよ〜!千春は今井千春だよ〜2年生です〜」

『…宜しくお願いします、今井さん』

「堅くなくて良いですよ〜?センパイ」




目が笑っていなかった。表面上はニコニコと微笑んでいるが内心は酷いんだろうと心の中で毒を吐く。


(ま、どうせ自分以外のマネが入ったことが嫌なんだろうし?判り易いな)


あたしは表情を変えずに『気にしないで下さい』とだけ言ってご飯を食べ続けた

食べ終われば、怪我のことを思い立ち桃と海堂とタカさんの方へ向かう




『桃、ちょっといい?』

「ん?何スか、朔先輩」

『怪我だけちょっと見たいんだけど。左足、見せて』

「あ、はい」




桃の足も菊丸と同じように関節を重視して確認する

途中『もう痛くないんだよね?』と聞けば「大丈夫っス」と明るい声が変えてきた

異常が無いことを伝えてからお礼を言って足から手を離す

続けて海堂にも腕と手首の確認をさせてもらう

筋肉の張りも痛みも無く異常がないことを確認して離す

タカさんの腕を見て、テーピングを軽くその腕にしていく

その姿を皆が此方に注目していたのを感じながら続けてると桃が口を開いた




「慣れてるんスね!何かやってたんスか?」

『ううん。特には、ただ友達が良く怪我してたもんで。怪我には人一倍敏感でその処置方法も自分でマスターしただけー、はい。おしまい』

「うわ、俺がやったよりも楽に動く」

『そう言われるとこっちも嬉しい。無茶すんなよ?』




昼休みが終わりに近づくと手塚から今日の部活から出ろと言われ、しぶしぶ頷くしかなかった







(鬼さんみーつけた…?)
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