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□18 出迎
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「<朔!朔!ハヤクキナヨ、ワザワザボクガキテアゲタンダヨ?イツマデマタセルキ?>」
『わざわざヒバードで伝言かよ!?相変わらずなんつーか、』
「<コレイジョウマタセルト、ゼンインカミコロスヨ?…ワカッタラ、1バンオワルマエニキテ。>」
『1番、て…』
「<みーどりたなびく〜♪>」
『やっぱそれかよっ、クソったれ!』
鳥と話しているんだから多少痛い目で見られていた。
女子は?を浮かべ、男子もまた状況をつかめていないようだった。
自分の席から鞄をひったくって、ドアに向かう、途中に周助が口を開いた。
「朔?どこ行くの?」
『あー…用事が出来た、急がなきゃいけないんだ。多分後で会うし、じゃ。』
片手を挙げて周助に合図してから、教室を出る。
ちらりと、菊丸を見ると、なんだか少し難しそうな表情であたしを見ていた。
廊下を走っていると、担任とすれ違い『そーたいします。』と言えば、
「SHRだけだよ!?」なんて暢気な担任の声が聞こえたが無視だ。
(ってああ、いつの間にか1番終わりそうだしよォ!!)
猛ダッシュで階段を駆け下りて、昇降口を走り出て、女子の群れを掻き分ける。
やっとの思いで、そのふたりの前に到着を果して。
ひとりは満足そうににやりと口角を上げ、もうひとりはひどく申し分けなさそうに笑う。
そこで思った。
(無理やり、連れて来させられたんだなァ、…って…)
ギリギリつーか、丁度1番が終わった声が響き、女子達の奇声は止まる。
そして、何でアンタ?みたいな視線をひとり浴びて、
そしてあたしは口を開いた。
『…んでここにいんだよ!恭弥!綱吉!!』
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