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□25 氷帝
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「…青学は全員が敵なのか?」
『んーん。リョーマ国光周助は仲間だ。』
「3人は真実を見抜いてたっちゅーことかいな?」
『まあ、最初から今井を信じてなかったっぽい。』
「あの、合同合宿って2つだけですか。立海とかいるんですか?」
『あ、説明してなかった。合宿は今週末の3連休を利用する。参加校は青学氷帝で、立海だ。ついでに立海は仲間。』
「やったー!丸井君とテニスできるCー!うっれCー!!」
本当に嬉しそうに笑う芥川を見て、思わず微笑む。
それに周りは少し見惚れ、正気を取り戻した宍戸が口を開いた。
「今のとこをわかってる仲間とかはあんのか?」
『転校前の学校の友達は仲間。他こっち関係は仲間だね。』
「仲間のほうが多い、ってことですか。」
『そうだね。で、景吾。』
「アーン?」
『青学3人はあたしのこと、知ってる。』
「…そう、か。」
景吾は一瞬、意味深な顔をしてからあたしの頭を撫でた。
それに驚きながら『何すんだ!』と聞けば景吾は優しく微笑んだ。
その笑顔に何も言えず、その手から逃れ濁すようにあたしは口を動かした。
『じゃあ、協力してくれるってことで。』
「アーン?愚問だな。」
「そやで!俺たち、氷帝は朔の味方や!」
「そうだぜ!」
「当たり前だCー!!」
「ああ。」
「そうですね!」
「まあ。」
「ウス。」
『…ん、ありがと。』
みんながあたしを見て、言い切った。
その目は、自信と決意の瞳。
あたしは更に、満面の笑みで彼らにお礼を言った。
(役者は、揃った。)