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□27 圧倒
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『お前等最近名を上げた双子の暗殺者【gemello bambola】英語で【ツインズ ドール】、【双子人形】だな。』
「答える義理はない。」
『…あっそ。こっちもお前らが誰か、なんてどーだって良い。問題は別にあんだ。』
「あ"?」
『テメェら、【オレ】を知ってんのか?』
「「…」」
あたしのどーだっていい。に反応するも彼らはその質問には無言だった。
睨むようにあたしを見たまま、口を閉じた。
その様子にあたしは一度瞳を閉じてからゆっくりと彼らを睨み付けた。
『知りもしねェで仕事してんのか?新人はこれだから困んだよ。標的<ターゲット>の事くれェ調べんのが基本だろーが。』
「っ、調べたに決まってるだろ!だが、」
『出て来なかったんだろ?それでテメェらは何を考え、何を視野に入れた?』
「「っ…」」
『判ってンのか?自分の域では情報も入らねェ。つまり後ろにかなりデカイ裏のバックアップがついてんだ。』
ゆっくりと顔を上げた彼らと、あたしは目を合わせて睨む。
その悔しそうで何とも言えない顔した彼らを見ながらあたしはゆっくりと“それ”に手を掛け広げ肩に羽織る。
肩に羽織った“それ”を見てからあたしを見て、彼らは驚きを隠せないように大きく目を見開いた。
「「!?紅い、コート…」」
『オレの名は塚本朔。そして付いた通り名は…、【紅い堕天使】だ。』
「「っ、【紅い堕天使】…だと!?」」
『ご存知頂けてるご様子でー?だが、テメェらはその【紅い堕天使】以上に牙を向けちゃならねェ大御所に牙を向けたんだ。』
少し顔を青くさせながら彼らは目を見開き唾を飲み込んだ。
コートを羽織りそれを見ながらあたしはさっきよりもきつく睨みつける。
(テメェらが思っている以上にこれはドでかい話だっ…)
そして右手で左手首のリストバンドに手を掛けて勢い良く外しその手首に刻まれた証を彼らに見えるように突き出す。
その証を見て、彼らがもう開きそうもない瞳をこれでもかと開き息を呑んだのが判った。
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