□34 集合
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『…たく。吃驚させんなよ、綱吉。ザンザス。』

「えっと…ごめん。」

「ハッ、テメェが悪ィ。」




最初に口を開いたのは、朔。それに答えたふたりはあまりにも対照的。

それを見てから、あたしは目線を約束破りのスクアーロに向ける。




『スクアーロ…約束と違ェんだけど?これじゃお前に電話した意味ねェし。』

「う"っ…わ、悪かったあ"。」




見る限り反省しているスク。すこし残ったワインの香りのとこから見て、またワインを投げられたんだと判る。

いろんなことに呆れながらため息をつく。それに噛み付くのは隼人。




「っ、朔さん!10代目は朔さんのことをっ!」

「まーまー、落ち着けって獄寺!」「極限に冷静になれ!」

『…わあってるよ、隼人が言いたいことも綱吉のことも、ね。けど、これは一応任務なわけ。危険が伴ってるわけだ。そんなとこにボスをわざわざ連れて来て欲しくなかったんだよ。』




そういえば、言葉に詰まる隼人。羽交い絞めで止めていた武も了平も少し困ったようだった。

綱吉を見るとあの任務に迷っていた時と同じ顔、表情。

それに困ったように眉を寄せてから、綱吉と目線を合わせる。




「…朔、オレっ…」

『いーよ、言わなくて。…あたしにだけやらせたくなかったんだろ?甘い綱吉のことだかんね。…でも、リボーンがそれを認めるとは思わなかったなー?』

「まあな。これは修行にもあってると思ったんだゾ。」

「あ、赤ん坊っ!?」「喋ってるC〜!」




ポンポンと綱吉の頭に手を置いてその髪を撫ぜてからその後ろに居たリボーンを見る。

綱吉はすこしだけ安心したように見せ、困ったように苦笑しリボーンはニッといつものように笑う。

それに知っていたリョーマ達以外は目を丸くして驚いている。それでも冷静を残した所謂大人組が口を開く。




「…そいつ等誰なんじゃ?」

「ただの手伝い…てわけやないんやろ?」

「それに【ボス】って言ったよね?」




その質問に頷いて見せてから青学の5人、氷帝、立海とボンゴレ等を自己紹介をさせた。

お互いが理解しあえたところで、【何か】が風を切る音に気付きそれを人差し指と中指で挟んで止める。

それは真っ直ぐ景吾と精市に向かっていて目の前で朔によって止められたそれを見て彼らは息を呑んだ。



「…アーン?」

「っ コレ、は…ナイ、フ?」

『何してくれんの……、ベル。』




ソレ、【ナイフ】を飛ばした張本人を睨むように見る。

そのベルは独特の笑い方で「シシッ。」と笑う(目は相変わらず前髪で隠されて見えないが)。

朔の睨みにたじろぐ様子も無くベルは笑ってこちらを見る。


(…こいつ等はまだ受け入れてくれただけであって実践なんて知らない。…それに知らなくていい。知らなくていいんだっ!)


ベルのその笑いから、彼が本気でやったわけじゃないのは判る。

だからこそ、たちが悪い。









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