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「この3日間は、月ワーストに入る程の悪さでよぉ…
…朝練で遅刻したのは後輩の癖に何故か俺が真田に怒鳴られるわ、休み時間はブン太に菓子を強請(ねだ)られるわ、ブン太に昼飯奢らなきゃならなくなるわ、仁王と柳生のペテンに騙されて部活に遅刻するわ、それが幸村にばれて精神的にやられるわ…
…まあ、散々だったわけでよ…。」

『………なんて言うか…、本当お疲れ様です。』




ジャッカルはうなだれた様子で元気なくそう呟く。

あやかは毎度の事ながら何とも言えない顔でそう言った。

わかっていた事だが、彼を苦しめているのは言わずのプリガムレッド…こと、仁王、丸井、切原だ。


(真田もかなり上位だが、彼の事だからきっとそんなつもりないんだろうな…)


なかでもダブルスパートナーであるからか、丸井はジャッカルに容赦ない。

お菓子を奢らせ、昼食を奢らせ、放課後にも奢らせ…ジャッカルは年中金欠状態である。


(ちょっと、可哀想にも程があるよね…)


話を聞きながらも動かしていた手を止めて、あやかはその項垂れたジャッカルの肩を叩いた。




『機会があれば、今度お昼奢るよ。ジャッカル君…』

「!、水瀬…」

『本当にピンチになったら言ってね?お金貸してあげるから。』

「……お前って本当にいい奴だよな、水瀬…」




しみじみとジャッカルはあやかを見て、そう言った。

それに苦笑しながらも『だから無理しないでよ。』と言って、あやかは彼の肩をポンポンと叩いた。

ジャッカルはお礼を言ってから、ゆっくりと手を動かし始めた。




「まあ、でも…水瀬も言えよ?」

『へ?』

「いつも俺の話…つーか愚痴ばかりだからな。なんかあったら言ってくれよ?」

『…ん。ありがと。』




ジャッカルの顔を見ながら、ゆっくりと微笑んでお礼を言った。


(関わったのが、ジャッカル君で本当に…本当に良かったなぁ…)


そう思いながら、せっせと手を動かして絵を完成させていった。













(選択授業)
(そのお隣さんは)
(テニス部1の苦労人。)
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