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□41 朝食
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食堂に入ると青学と国光 周助 リョーマ・立海・氷帝・ボンゴレが対立していた。
空気はピリピリとしていて、良くないことだけは理解して思わず溜息をつく。
その溜息に気づいたのか全員の視線ががあたしに向けられるのでしょうがなくそっちに足を伸ばす。
ちらりと机を見ると敵の青学はまだ朝食に手を付けていない様だった。
『えーと、朝食作りはマネージャーの仕事だったんだけど、今井さん?』
「ひゃうっ…かおるぅ〜…」
「テメェが昨日の夜、千春に暴言言ったんだろ!」
「千春は言わなかったけどな、頬も赤くなってたんだよ。」
「また叩いたんだろっ!塚本!お前が怖くて部屋から出ることも恐れてるんだぞ!」
『昨日の夜?よる、ねえ。』
「そりゃ有り得ねェぜぃ!昨日の夜、朔はっ…」
『ブン太。』「っ、でもよぃ…」
【あれ】を言いかけたブン太を見つめて首を振る。
そういうのはサプライズでやる方が盛り上がるんだからばらしてやりたくない。
それに怒鳴られるのにはもう慣れた。全然怖くないし。
正直どーだっていいんだ。
『ああ、そう。でも出て来たく無かったなら最後まで出てこなければ良かったのに。』
「あ"あ?」
『ご丁寧に化粧までしてて。そんな余裕があるなら大丈夫だろ?』
「こ、これはぁ…みんなにぃ心配ぃかけないようにぃ。」
『へー、ああ、そう。別にどうでも良いよ。何でも良いから食べちゃってくれない?片付けるのはマネージャーなんだし?』
なんだか、一気に何かが切れて。どうでも良くなる。
みんなにも席に着くように笑いながら説得する。
それに渋々ながらも彼等は着いてくれるが目の前の馬鹿たちには聞こえてないようだった。
「朝飯?テメェが作ったものだァ?んなモン、食えるわけねェだろーが!」
「「「!」」」
ガッシャーンと酷い音が鳴って振り返ると、床に飛び散った食べ物。
そしてこっちを睨みながら、してやった顔の桃城の表情。
こっちの全員は目を開いて、落ちた朝食と桃城を見て驚いていた。
あたしは、床に落とされて散らばった料理を瞳に写して視線を落とす。
それにいい気になったのか、桃城はにやりと笑って料理の元まで近づくと、
「こんなもん、食えねーな食えねーよっ!」
勢い良く足を料理に振り下ろして、グチャグチャと踏み潰す。
それにあたしの何かが、音を立ててブチリと切れた音がした。
ずんずんずんと桃城に近づくと、料理しか見てなかった桃城の腕を掴むとそのまま襟首を掴んで一気に投げ飛ばす。
頭を打たせないように勢い良くぶっ飛ばし、ドタンと鈍い音が食堂に響く。
「ってーなァアア!何しやがんだっ、塚本ィイイイ!!」
『ア"ア"?』
キレたように勢い良く立ち上がった桃城を、オレは殺気は抑えながらも本気で睨む。
その紅い瞳はその色とは真逆の背筋が凍るほど、冷め切った睨みだった。
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