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□42 筋トレ
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三人と別れて更にスピードを上げる。

見えてきたのは、ガッタガッタの崩れているフォームで走る青学組。

ていうかまだ2周目入ったばっかりなんですけど、残り半分大丈夫かよ。

関わる気は無いけど抜かすには横を通るしかないので、無表情で彼等の横をする抜けていく。




「! チッ。」

『おっと。…まあ、スルーは無いとは思ってたけど。足掛けか?引っ掛んなかったけどぉ。』

「避けないでもらえるかな。」

『避けるでしょ、そりゃ。転けたくないし、あたしMじゃないから?』

「んなこと知るか!」

『知っとけ!って普通Mは少ないだろ。みんなNだよ。ノーマルだよ。若しくは普通のFだ!』

「「「糞どうでも良い!」」」

『ですよねー。じゃ、おっさきー。』




突っ込まれながら更にスピードを上げて河村の横を抜け大石を抜き菊丸の横を通り乾の前に出る。

残りは桃城と海堂の2年コンビ。リズムを意識しながらすっと二人の間をすり抜ける。

抜いた瞬間に二人の顔が驚きから悔しさに歪んだ。




『じゃ、アディオース!』




気にする様子を見せずに、足を動かして青学ゾーンから抜けて差をつけていく。

片手を上げて、それを戻し、前後にテンポ良く振る。それにあわせて自然に足は出る。

顔は真っ直ぐ前を見つめて。数分か走ると、また見えてくる人の背中。




『あれれー、不思議なグループだな。スピードが一緒なだけか。』

「朔だCー!これ楽なんだよぉ〜。」

『だろうな。崇弘の背中に乗ってるんだし。慈郎、走らなきゃ駄目だから。はい崇弘も下ろす。』

「ウス。」「ちぇー。楽だったのにー。」

『周助、若、比呂士も止めろよな。』

「注意しましたよ!彼が素直に言うこと聞くのは朔さんくらいでしょう。」

「それには、僕も同感だね。」

「俺もです。」




きっぱりと言い切った3人。

崇弘の背から下りた慈郎は、体力消費が0なのでニコニコと隣を走る。

それを見て、はあと溜息をつく。それは少しの呆れ。




『…慈郎、お前は回りの言うことを聞くことから始めよう。信用無さ過ぎだろ。』

「Aー!…んー、わかったCー。」

『よし、エライ。じゃあ、崇弘に謝ってー。』

「樺地ー、ごめんC〜?」

「ウス、いい、です…よ。」

「…走りながらやることじゃないね。」

「…そうですね。まあ、朔先輩らしいと言いますか。」

『それは褒めてんのか、周助ー?若ー?』

「どちらとも言えないですね。」

『こんにゃろう、しゅーちゃんとぴよとやーぎゅって呼ぶぞ!』

「「「遠慮させてもらうね/下さい/頂きます。」」」

『冗談だ、真面目に否定すんな。』




にへらっと彼等に笑いかけてから、前を向いてんーと考えを纏める。


(えーと、後前に居るのは…部長組、三強、リョーマにジャッカル、亮に長太郎か。

ジャッカルが一番で次いで三強、景吾 国光でリョーマと亮と長太郎が同じスピード、…かな。)


と成ると、スピード上げなきゃ。と言うことで。んじゃね、と告げてスピードを上げた。









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