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□49 任務終了
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『今井千春。青学2年8組。だが、トレッチファミリー幹部の娘。トレッチは最近不穏な行動で巷で有名な中小ファミリー。』
「な、んで…知ってっ…」
『そして、現在ボンゴレと敵対しそのシマと言っていいここで麻薬売買及び人体実験を行った。』
「っ!ボン、ゴレ…ですって!?」
理解できていないテニス部員。
それでも冷めた表情で淡々と口を動かした朔。
そして、言い切ってからニコっと作り笑いを浮かべて、ばっさりと言い切った。
『残念ながら、お前のファミリー…潰させてもらった。』
「…え?」
『トレッチはボンゴレに…否、独立暗殺部隊ヴァリアーによって陥落した。』
「う、そ…嘘よ、嘘に決まってるわ!有りえない、嘘よッ!」
『嘘じゃない、スクアーロ。繋いでくれる?』
「う"ぉおおおおい、もう繋いでらあ!」
ぽち、っとテレビのボタンをスクアーロが押す。
少しの砂嵐の後、写ったのは遠い異国の地でのトレッチが崩壊した屋敷とそれを行った彼等。
『チャオチャオ。久しぶりだな、マーモン、ルッスーリア、レヴィ。』
《チャオ、朔。言われた通りやっといたよ。ちゃんと報酬は銀行に入れといてよね。》
《チャオ〜vvお久しぶりねー。ボスとベルちゃんとスクちゃんは元気かしら〜?》
《ボスは無事か!ボス、ボスゥゥウウ!》
『相変わらずキャラ濃いな…ていうか、ちゃんと9代目に許可とってからだよな?つかちゃんと生け捕りにしたよね?勢い余って殺すなよ?あたしが怒られるから。』
《大丈夫よー、ちゃんと言われた通りよ〜vv》
『そ。…さて、今井。これで理解してもらえたか?』
「あ、あ、ああ……そん、な…」
ガクっと足の力が抜け、崩れるようにその場に座り込む今井。
それを見つめて、ゆっくりと口を開く。
『幹部の娘の癖に知らな過ぎるんだよ。ザンザス、スクアーロ、ベル…ことフェゴール。有名な奴らなんだけど?』
「…ヴァリアー、幹部…」
『そゆこと。お前は顔にばっかり意識飛ばしすぎて馬鹿になってたわけ。イケメン好きが仇となったな。』
今井は目を見開いて驚いた後、ゆっくりと下を見つめ、俯いた。
(…チェックメイト、だな。)
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