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そのまま1年のフロアから抜け出してクラスに戻って、席に着く。

そしてその勢いで机に突っ伏した。


(やってしまった。…切原相手にキレちゃったよ。…明日生きてられるかな。)


はあ。とため息をついたところで、今日最後の授業の先生がクラスに入り、授業が始まる。

その憂鬱のまま、あやかは授業に取り掛かった。




『…っ!』




行き成り震えた携帯に思わず肩を揺らして驚く。


(恥ずかしっ、一番後ろで助かった。)


少し紅くなったであろう顔を覚ますように手で仰いでから先生を盗み見る。

幸いマナーモードにしていたお陰か、先生は気付くことなく授業は進む。

ほっと安心して息を漏らす。

更にその姿を気にしながら、ポケットから携帯を取り出して開く。

そこには新着メール 1通。の文字。

今、この世界であやかのメアドを知り、送ってこれるのはたったひとりだけ。


(焔はアレ以来、何の音沙汰が無いからね。)


短く息を吐いてから、その送られてきたメールを開く。




from 仁王雅治
件名 無題
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暇じゃ。

- - END - -




たったそれだけ。

相手は勿論先日若干の脅しと共に知り合った、詐欺師さん。

仁王とはアレからちょくちょくメールをするようになった。


(というか、全部向こうから送られてきて無視るとバラすと脅してくるからメールしているだけだけど。)


あの後ムカついたので登録の名前を変えてやろうと想ったが、自分が恥ずかしいだけだった。


(うん、悔しい。)


そういう仁王だが、学校でしかも授業中にメールしてきたのは初めてだった。

所詮、平凡な人生を送っていて真面目な方に分類されるあやかにとってこの行為は初めてだった。

先生にばれないように注意しながらタイミングを計り、黒板に向かっているときを使って内容を打つ。

内容は勿論【だから?】だけだ。


(寧ろそれ以外にどう返せと言うんだ…)


送信ボタンを押して、また前を向いて板書を写す。

ら、すぐさま携帯が震えた。

目を携帯に写すと新着メール1通。の文字…もう返事が返ってきたようだった。


(畜生、慣れてるんだな、この人。)


はあ、とため息をついて先生の目を避けながらメールを開く。














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