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『じゃあ、フランもホスト部入るか?』

「ホスト、ですかー…面倒じゃないですかー?」

『んー、好きなように女の子と話せばいいだけだし、楽しいけどな。ね、リョーマ。』

「まあ、そっスね。ここの生徒って煩い程騒がないし、いーんじゃない?」




フランは考えるように時間をとって、こくりと頷いた。

骸はしょうがないと言いたげにため息をはき、紅茶のお代わりに離れる。

と決まれば、話す二人は決まる。




『つー訳で、フランも部に入部ってことで!』

「おお!フラン…と言ったか、入部歓迎するぞ。俺は須王環、この部のキングだ!」

「…環が入部を認めるなら俺は何も。但し、入る以上は働いてもらう。」

「つまりー、結果を出せって事ですねー?」




無表情のなかで、小さくニヤリと表情を変えたフラン。

それに気付き、彼は満足そうに口元を上げて眼鏡を押し上げた。




「いいだろう。俺は鳳鏡夜、この部の副部長及び会計を請け負っている。」

「フランですー。どーぞよろしくお願いしますー、須王センパイ鳳センパイー。」




フランはやっぱり軽く頭を下げただけ。

そしてフランは、じっとあたしを見つめた。




『何?』

「いやー、朔さんっておん『フランー、ちょっと来なさい。』何ですかー?」




極々普通に性別をバラそうとしたフランの腕を引っ張ってホスト部員と距離をとる。

フランはあーと棒読みで声をもらしつつ大人しく引っ張られていた。




『おいこら、フラン。ここは何部だ?』

「ホスト部ですねー。」

『さっきのあたしの一人称は何だった?』

「俺、でしたー。」

『今の 俺 の服装は?』

「桜蘭高等部の制服ですねー。…男子用の。」

『ということは?』

「任務の効率を良くするために男装ですかー。」




『わかってんなら言うなよ。』と呆れたように呟いた。

フランは詫びる様子もないので、ため息を吐いて口止めを念に押す。

フランは「判ってますよー。」と棒読みで返す。

ひと波乱あったが、今日も普通にお仕事が始まります。








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