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「なーにをそんな顔しとるんじゃ?」
『そ、そんな顔って…どんな顔…?』
「頬染めちゃってるぜよ、俺の前でいちゃつくとはいい度胸じゃの?おもちゃの話は忘れちゃったかの?」
『!?なっ…!』
「あやか先輩?座らないんすか?」
追いついてきたふたりに声をかけられて、どこか拗ねたようにしていた仁王くんに話すタイミングを失う。
赤也とジャッカル君を見た後、もう一度仁王くんを見るともう、いつものポーカーフェイスに戻っている。
ジャッカル君がトレーを机の真ん中に置き、座ったのを確認してその隣に座る。
ふたりからじっと視線を貰った気がしたが、スルーを決め込んでフィレオフィッシュに手を伸ばす。
「水瀬、俺のポテト半分やるよ。」
『え、でもジャッカル君の分だから大丈夫だよ。』
「いーから、そんだけじゃ足りねえだろ。少し増えたってかわんねーって。」
『…じゃあ、少しだけもらうね。』
ポテトの箱をこちらに傾けて、にかっと笑顔で言うジャッカル君。
その優しさに嬉しさを感じつつ、その箱からポテトを一本手にすると食べる。
それを見ていたふたりが、にやりと笑顔を変えたのを見てしまい、思わずバーガーを口にい運ぶ手が止まる。
「「あやか/先輩!」」
『な、なに?』
「俺のも食べていいっすよ!」
「俺のもじゃ。」
『…あ、ありが――』
「「はいどーぞ!/ほれ。」」
『……。』
ふたりの指につままれたポテト。
私に向かって伸ばされており、赤也は無邪気に、仁王くんはひどく楽しそーな顔で私を見ている。
それは所謂、あーん、と言うやつで。隣のジャッカル君も困惑気味に私を見つめている。
私は目線を泳がしてから逃げ道を探すが、このふたりから逃げる道がまったく見つからない。
それより、時間をおくごとにポテトが近づいてきて、最終的にあーんをすることになり、顔が赤くなったのは忘れたい。
結局彼らが食べ終わるまで延々と繰り返されたその行為は、私に黒歴史を植えつけたことにしかならなかった。
(寄り道に)
(フォーストフードは)
(よくあるパターンでしょう?)
もう文章酷い(´;ω;`)ごめんなさい