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春も爛漫。

ぽかぽかいい日差しが注ぐ。

今日も変わらず、桜蘭高校ホスト部は華麗に営業中。




「失礼、そろそろ指名交代の時間だと思うのだけれど。」

「あ、スミマセン。次に、ご予約の…」

「2年B組の春日崎奏子よ。…予想以上に可愛いのね…迷ってたけど決めたわ。次は貴方をお気に入りにしてあげるわ。」




そして、またまた何か始まりそうな予感がしてきた。

後ろで始まったその春日崎とハルヒのやり取りに唇をぺろりと舐めた。



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「納得いかん…!」

『カップラーメン食いながら何を言い出すか。』

「「そーそー。つーかパーティーの調整手伝ってヨ!」」

「「…パーティー(ッスか)?」」




何かに拗ねるようにズルズルとカップラーメンという名の庶民ラーメンを食べる環。

パーティーの単語に、ハテナマークを浮かべる綱吉と赤也。




「なんじゃ、知らんかったんか?」

「そういえばふたりとも居ませんでしたねぇ。」

「ホスト部は春に講堂を貸しきってダンスパーティーするんだって。」

「金持ちの考える事ってホント判んないよね。」




精市が簡単にそう説明すると、へーと同時に少し引いたような反応。

それを代弁するかのようなリョーマの毒舌に、ふたりは苦笑を漏らす。




「彼女の病気は今に始まった事じゃないだろう、環。」

「「「病気?」」」

「「所謂、男とっかえひっかえ病。」」

「普通常連客は決めた相手は永久指名するものだが、彼女は定期的にお気に入りを変える傾向があってね。」

「この前まではたまちゃんだったんだよね〜♪」

「「『ああ、自分の客取られたから(ですか/ッスか)』」」

「器ちっちゃいやっちゃなー。」




ハニー先輩の一言で、新入部員たちは冷めたような目で環を見る。

そのつめたーい視線を弾き飛ばす様に食べ終えたゴミを勢い良く机に置き、立ち上がる、環。




「違ァーう!そんな事ではない!もう我慢の限界だ、ハルヒ!女の格好をしろ!」

「はあ?」

「何が悲しくて女にモテモテにならねばならんのだ!はっきり言って女と知ってるのは部員だけだぞ!」

「体育はー選択制で取ってない。」

「出席番号は男女混合〜。」

「座席も同じく男女混合規則なしッスから。」

「まあ、バレないね。」

『そもそもホスト部員としたのは、環だろ。』




びしっとハルヒを指差して、仁王立ちに声を張り上げる環。

そんな環にハルヒは訝しげな、そしてめんどくさそうな顔をする。

クラスメートがバレない理由を挙げてうんうんと頷く環だが、最後の朔のキツイ最もな意見にくじけそうなりながらもぐっと持ちこたえる。









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