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□拍手1. 歌はまだ続くよ
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俺はずっと歌うことが嫌いだった。
俺が歌う時は信者の為に祈りの時と決まっていたから。
でも、初めて自分から歌いたいと思った。
それはマーテル教だとかは関係なく、ゼロス・ワイルダーとして。
なあ、ロイド。
何故だか分かるか?
「ゼロスが歌ってるなんて珍しいな。何の歌だ?」
「秘密〜。ロイド君は知らなくていい歌なのー」
それを知ってお前が何とも思わないのなら教えてもいいけど、お人好しのお前はきっと困るだろうから黙っててやるよ。
「何だよそれ。その歌天使言語だろ?コレットに聞いてくる!」
あーあ。全く馬鹿だねえ。
変な所でむきになっちゃって。
人が折角気持ちをふっ切る為に歌ったのに、当人に伝わったら気まずいでしょうよ。
まあ、そうゆうとこも好きだったんだけどね。
(歌の続きが響くまであと何分?)
きっと私の想いは届かないけれど、悲しくなんてないわ。
だって、ここにいれる事がもう奇跡なのだから。
大好きだったよ。 優しい貴方。
さよならを言うにはまだ早いよ。
だって、僕の気持ちを君は知らないだろう?
大好きだよ。 可愛い貴女。