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□かすが様/ロイゼロ
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「ゼロスが好きだ、」


そう口にして静かに頷いた彼を見たのはほんの数日前。



■ここから、ゆっくりと、少しずつ■



「………………」
「……、……」


思いが通じてようやく二人きりになれた部屋。
俺がゼロスに告白をして、ゼロスもそれに答えてくれて、でもその日は別々の部屋だったから互いに頬を染めたまま別れてしまった。
その後、恐らく互いに妙に意識してしまってこの数日ろくに話した記憶が無い。喧嘩でもしたのかと珍しくジーニアスに心配されたがそうでは無いとわかっているから余計にもどかしい。

(うぅ…気まずい…)

見付からぬように静かに溜め息をつく。
確かに今までの人生で憧れた人は居たがこうして恋人同士のような関係になった人は生まれて初めてだ。
何をしたらいいのか、そもそもどんな話をしたらいいのかすらわからない。

ゼロスならいつもと変わらず接してくれるかとも思っていたが、俺と目を合わせる度に頬を染めて逸らしてしまう。

まぁ、その仕草も確かに可愛らしいのだが、

「ぜ、ゼロス…っ」

「は、はいッ!」


“はい”ってなんだ“はい”って。
とりあえずこのままでは埒があかないと声をかけてみればビクリと肩を震わせて背筋を伸ばして俺を見る。
不安めいたような表情。でも嫌がってはいないのか真っ直ぐに俺の目を見ている。

「あ、あの…」

ゆっくりとその手を伸ばしてその肩に触れる。初めて触れたゼロスの肩は予想していたよりも冷たくて驚く。
微かに震えているゼロスを落ち着かせるように俺は笑う。笑えてると信じる。

「俺、ゼロスが好きだ」

「…う、うん…」

ゼロスは頷く。まだ表情は強張ったままだが身体の震えは治まっていた。
少なくともこのままの状態は俺の心臓が持たない。だから深呼吸をして高鳴っている鼓動をどうにか落ち着ける。

「でもさ、その、恋人…同士、とかになってもさ?具体的に何をしたらいいのかわかんねぇんだよ…だから、さ?今まで通りにいかないか?」

「………、…」

ゼロスは黙ったまま俺を見る。言うべき言葉に迷っているのか暫く瞳を泳がせた後、ゆっくりと頷いてくれた。

頷いて、上げたその表情が優しく笑っているのに気付いて俺は深い安堵の溜め息をついた。

「あー…良かった…このままだったらどうしようかと思ったー」

「だ、だってロイドくんが急にあんなこと言うから…っ」

「し、仕方がないだろ!?」

ようやく口を開いたゼロスにようやく安心出来た。まだ互いに緊張していたが、先程までの気まずい空気は無くなっていた。

「な、ゼロス…」

掴んだままの肩を引き寄せて、その身体を抱き締める。拒絶されるかと思っていたがゼロスはそのまま俺の背に腕を回してくれる。
初めて近くで見るゼロスの表情が綺麗で心臓が跳ね上がる。もっと近くで見たくて、顔を近付けて、触れるだけの 優しい。



「…ひゃひゃ、初キッスー…」

「お前は初めてじゃないだろ…」

互いに頬が赤く染まっていた。
相変わらず心臓は高鳴りっぱなしだったが、気にせず俺はゼロスを強く抱き締める。


「…大好きだ、」
「…俺さまも、」


ここから、ゆっくりと、少しずつ。
これからも、よろしく。











かすが様より相互記念としていただきましたロイゼロですっ!

くっつきたての特徴(?)の嬉しくて恥ずかしな感じが凄く伝わってきましたっ。
緊張しっぱなしの二人が可愛すぎです^^

ロイド君に名前を呼ばれて「はいッ!」と答えちゃうゼロスが…!はい…っ!(何…)
こんなに可愛かったらロイド君じゃなくても好きになりますよ^^

結局いつもみたいにきゃいきゃい言いあってるところが二人らしいですね。
初キッスおめでとうございますごちそうさまでした…!
そのままいつまでもらぶらぶでいて下さいっ。

素敵なロイゼロありがとうございました!


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