短い
□理解困難
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「サボり発見」
「げ、」
沖田はバツの悪そうな顔をした。
ふざけた顔のアイマスクから覗かせる顔はそりゃあもう可愛い。
かっこいいでなく、可愛い。
「また土方さんにばれますわよ」
「るっせ。喋り方うぜえ」
と、沖田はまた仮眠に入る。
起きていても仕事をする気配のない彼に私はとうとう痺れがきれそうだ。
こいつのせいで私は土方さんに怒られるのだ。
「なんか私納得いきませんね」
「何がでィ」
「私だけ仕事してることです。
隊長、私に何かくれませんか。なんかムカつきます」
そう言えば、またアイマスクが上に上がる。
目が合ったと思った途端、すぐに口を塞がれた。
「!!?」
「やるよ、」
「…何くれてるんですか」
すると、沖田は二コリと笑うのだ。
この意地悪な微笑みに目がクラリとしそうだ。
「俺。」
きっぱりと恥ずかしげもなく言う沖田の隣で顔を赤くする私がいる。
沖田の愛情表現は、理解困難で、心臓に悪い。
気づかぬ内に、沖田に溺れてしまう自分ってどうなのだろうか。
(理解困難だわ、私も)