NOVEL

幸せ?
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道端に羽の生えた小さな生き物が倒れていた。
拾ってみたら天使だった。
助けたつもりはないけれど、天使は御礼に何でも願いをかなえてくれると言った。
「幸せになりたい」
俺の願いはソレだけだった。
天使はあっさり了解した。





次の日、俺は頭がよくなっていた。
その次の日、俺はスポーツができるようになっていた。
そのまた次の日、俺は友達とふざけて買った宝くじで大金を手に入れた。
それから順風満帆な人生を送っていた。
好きな子に告白され、成績は学年トップ。
幸せそのものだった。



「もっと幸せになりたい」
そう呟いた瞬間、上から何かが落ちてきて俺は死んだ。
あぁ、コレが幸せなのか。
面白い世の中だ。





END




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