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□『知る者と知らざる者』
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エルメリアもさすがに驚いた顔をしている。




彼女が驚くのは無理もない。




「こんな豪華な部屋に泊まれるなんて一生に一度しかないかもしれない」とはしゃぎ回り、わざわざ同じ内装の俺の部屋にまで押しかけてきたんだ。






そこを自由に使ってもよいというのだから、驚いて当然だろう。






そんな俺達の反応を見て、満足そうな表情を浮かべたギルドマスターが口を開く。





「実はの…ギルドナイト時代のヌシらの実力を見込んで、頼みたいことがあるんじゃ。」






そら来た。





やはり裏があった。





しかし…ここで断るわけにはいかない。





とりあえず先を促す。





「…その頼みとは?」
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