―天地を越えて― book

□標的18 進級
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「あー……俺達も2年生かー…」



『そうだなー……』




桜が舞い散る。桃色のその花が空へと舞い上がる、幻想的な風景に見入っていた。
隣を沢山の人が通り過ぎていく。いつもより人が多く、にぎわっている。
見たことのない生徒もいて、緊張をしているのが一目でわかる程背筋を伸ばしている人もいる。
その、平凡らしい平凡が、微笑ましく思う。
頬を緩め、笑うと頭に鈍く弱い衝撃がかかる。




「おい、早く行くぞ。」



「クラス……見なきゃ……」



衝撃の正体は、雪斗の持っていたやけに分厚い本。表紙は……「六法全書」?
……見なかったことにしよう。

いつもこういう難しい本を読んでいるのは知ってたけど、まさか、こんなのだっとは………


俺は、苦笑いを浮かべて、夜紀と共に2人の後をついていった。




標的18 内藤ロンシャン
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