―天地を越えて― book

□プロローグ
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「いや……イヤ……イヤよ、やめてっ!!!」



「…………………。」













ポタッ……ポタッ……











「ねぇ……ねぇっ!どうしたのよっ!ねぇ!!!」




「………………。」










カツン、カツン……











「私………何か、怒らせるようなこと……した?」




「…してるよ、いつも、いつも……」












やっと、発された言葉。












「え………いつ、も………?」




「そう、いつも。」













ドスッ!!!












「っ!!!!!」




「君は、いつもいつも……ワタシを怒らせる………いつも、ね。」





「わ、わた、わたし……は………」




「してない、なんて言わせないよ。」











言葉を発することは許さない。












「君は本当に………ずるい人だ……」












泣いたって、許してあげない。












「ワタシを……こんなに…狂わせて………」










これも、全部、全部……













「全て、君の所為さ。」












ああ、君が、とても、とても、愛おしいよ…











「愛おしくて……狂ってしまう。」












だから………だから、さ、













「一緒に、死のうか。













ね、セレシア。














いやあああああああぁぁぁあああぁぁあ!!!!!!!





















































「―――――――――――――っ!!!」




バサリ、と布団が舞い上がる。





「……………夢、か。」








―天地を越えて―
 

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