イナズマイレブン

□イナズマイレブン 春奈は弟
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「おい、アフロディー、お前僕の佐久間に手を出しといてタダで済むと思うな。」

と、腹黒モード全開、ブチ切れた春奈が言った。
この時ヘルメスは春奈に踏みつけられている。
で、佐久間は心の中で、春奈君のものじゃないんですけど、と一応ツッコミを入れておく。

「お、音無落ち着け。」

と、暴力沙汰を起こしそうな春奈を風丸が止めに入る。
しかし、春奈の殺気がこもった眼で睨まれひるんでしまう。
で、春奈の部下達は危険なのでさっさと避難している。

「おや、嫉妬かい?」

と、笑顔で言うアフロディー。

「嫉妬?違うよ。これは純粋な怒り。人の物に手を出すとどうなるか、身を持って知ってもらうから。」

一之瀬、および土門などは客を避難させ始める。
これからここは戦場になりかねない。てか、春奈がキレた時点で戦場と化す。
とりあえず、アフロディーと春奈の間で火花が散る。
佐久間はここにいたらヤバいんだよなと思いつつもある種の当事者であるがゆえに逃げられない。

「春奈、一つ言っておく。佐久間は俺のだ。」

と、デメテルを踏みつけながら鬼道は言った。
ま、これはこれで火花が散りそうなのだが、春奈的に今はアフロディーを潰す方が先決である。

「佐久間、止めた方が良いぞ。」

と、佐久間にこっそりと豪炎寺が言った。
しかし佐久間は首を激しく横に振りながら

「無理ですから。それに、アフロディーは潰して欲しいです。」

と、かなり自分に正直な感想を言った。
やっぱり、潰して欲しいと思うわな。
それは豪炎寺にもよく分かる。
こんな人の多い場所で無理やりキスされたとなるとそりゃあ、殺意しか残らない。
でも、この状況を放置すると言うのは少し、不味いだろ。

「鬼道、音無の事止めれるだろ?」

と、円堂がデメテルを代わりに踏んづけながら言った。
しかも、容赦なく頭を踏んでいる。
鬼道は円堂の問いに頷くが

「別にアフロディーだからいいだろ。」

と、冷たいコメントを返した。
鬼道もかなりアフロディーに対して怒りを抱いているみたいだ。

「いや、そうだけど、ここで問題起こしたら絶対、夏美に・・・・・・。」

と、震えながら言った。
校内で問題を起こせば夏美による最悪の罰とかが与えられる。退学とかはないが、生き地獄を見る羽目になるのだ。
それは、校内の生徒ならよく分かっている。

「仕方ないな。」

さすがに連帯責任とかで生き地獄を見る羽目になったら嫌な鬼道はしぶしぶ頷く。

「佐久間、ちょっと、こっちに来い。」

そう言って鬼道は佐久間を呼んだ。
佐久間はなんだろうかと思いながらもさっさと鬼道の方へ歩いて行く。

「なんですか?」
「佐久間、あの二人に言ってやれ。お前が誰のものか。」

と、命令する鬼道。
円堂は何がしたいんだよと、心の中で思う。
たまに、鬼道の行動とかが理解できない。
でもって、そんな命令従うのかとか思っていると

「もちろん俺は、鬼道さんの物です。」

と、迷うことなく即答した。
さすがに、こういった教育とかは行き届いているようだ。
それにしても、躊躇することなく即答できる佐久間って、凄いよ。
で、佐久間の宣言に二人は注目。

「なら、他の奴の痕が付いてるのはダメだな。」

無茶苦茶笑顔で鬼道は言った。
で、次の瞬間佐久間にの頬に手を当て、キスする鬼道。
躊躇とか一切なし。
しかも、佐久間は一切抵抗せず、なすがまま。
で、外から様子を見ていた腐女子とその場でカメラを構えていた土門が写真を撮る。

「お兄ちゃん!」

と、春奈が鬼道にイスを投げつける。
しかし、鬼道はあっさりとかわす。
で、嬉しいけど、恥ずかしかった佐久間は

「い、いきなり、何するんですか。」

と、顔を真っ赤にしながら言った。
すると鬼道は事もなさげに

「何って、口直し。」

と、さらりと言ってのけた。
ますます佐久間が赤くなる。
かなり、色んな人に見せつける鬼道。
アフロディーがした事をかなり不快に思って、仕返しとかしてやりたかったようだ。
でもって、鬼道の仕返しはかなり効いた。

「当てつけかな?」
「当然だ。」

今度は鬼道とアフロディーの間で火花が散る。

「せっかくだ、さらに当てつけをしてやろう。佐久間。」

と、佐久間を見ながら鬼道は言った。
で、その目は明らかに佐久間の方からキスして来いと言っている。
以心伝心というか、付き合いとか深いし長いからよく分かる。
で、鬼道の命令絶対主義的なぐらい鬼道が好きな佐久間は素直に従う。
正直、人前で、しかも、自分からするとかものすごく恥ずかしい。
しかし、鬼道に求められたら断れない佐久間は自分から鬼道に口づける。

「く、今日の所は僕の負けみたいだ。大人しく帰らしてもらうよ。」

と、不愉快そうにアフロディーはうめいてデメテルとヘルメスを連れて出て行く。
ちゃんと代金は土門に払ってから。

「お兄ちゃん、結局美味しいとこ一人で持って行っちゃったね。」

と、ノーマルモードに戻った春奈が言った。
切り替えが早い。
で、土門は外で写真を撮った女子から代金を回収して回っている。
そして、円堂達は一時避難させたお客を中へと誘導する。

その後、源王他帝国の御一行様が来たが、これは、アフロディーと違い問題は起こさなかった。

文化祭が終わった後、春奈と佐久間と鬼道はひたすら土門に向かってサッカーボールをぶつけたらしい。
でもって、売上は土門とメガネが多めに取って、後は仲良く分けられたそうだ。
ま、発案したという理由で半ば土門が無理やり取ったが。

こうして、なんか、鬼道が美味しい所取りして文化祭は幕を閉じた。

後日、土門が文化祭での写真を色んな場所で売りさばき、大儲けしたのは言うまでもない。
ちなみに鬼道は全種類買ったそうだ。
で、春奈は全種類脅し取った。

雷門はなんだかんだで平和だった。
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