イナズマイレブン
□イナズマイレブン 春奈は弟
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秋、食欲とかわく季節。
でもって、イベントが多い2学期。
体育祭やら、お約束の文化祭やらで校内は忙しい。
今回の話は、円堂が引いたはずれくじから物語が始まる。
「最悪だ〜。」
生徒会室から部室へと歩いて行きながら円堂は呟く。
別にテストが悪くて生徒会室へ呼び出された訳ではない。
秋の文化祭で、部活演劇をする運動部を決めるくじを引きに行ったのだ。
そしたら、見事にハズレとも言うべきくじを引いてしまった。そう、演劇担当になってしまったのだ。
金の亡者である土門がうるさいし、役で死ぬほどもめるだろう。
円堂は憂鬱極まりなかった。
円堂が部室にはいると
「お、円堂どうだった？」
と、聞いたのは土門。
やはり、気になるんだな。金儲けが出来るか出来ないかは。
円堂は気の重い声で
「演劇、する事になっちゃった。」
と、言った。
すると、佐久間と風丸と半田がガッツポーズをとる。
どうやら、メイド服とかから解放されるという事で喜んでいるようだ。
この3人はサッカー部の女装の似合う男子として有名だ。
特に、佐久間の人気が高い。
「え、円堂君、言いにくいんだけど、私のクラス・・・・・・。」
と、秋が手を挙げる。
どうやら秋のクラスはまたしてもクラス演劇をする羽目になったようだ。
確か、春の文化祭でもそうだった。
「私は生徒会の仕事があるから、出られないわよ。」
と、夏美。
ま、生徒会長だし仕方ない。
で、こうなるともめるんだよ。何をやるかで。
「ところで円堂、確か今回の演劇のテーマは恋愛だったよな？」
と、言ったのは風丸。
地味にこの学校の文化祭の演劇はテーマが決まっている。
で、そのテーマにあった演目をしなければならない。
「セリフが多く、言い回しの難しいシェイクスピアは却下ですね。」
と、言ったのはメガネ。
正直、円堂という成績下の下の問題人物がいるのに、難しいセリフなどがあるシェイクスピアは不安があり過ぎる。
てか、やったら確実に失敗する。それはここにいるメンバーなら誰でもわかる。
「となると、やっぱり童話系になるな。」
と、言ったのは豪炎寺。
なんか、ちょっと雲行きが怪しいというか、嫌な予感がしてきた佐久間。
で、その予感は的中する。
「なら、シンデレラとか白雪姫が良いんじゃないか？」
と、言ったのは鬼道。
とりあえず、佐久間は姫とかそう言った役が風丸と半田に行きますようにと願う。
もういい加減女装ネタは遠慮したい。
「多数決っすかね？」
と、言ったのは栗松。
するとメガネがホワイトボードに恋愛ものの童話を書きこみ始めた。
白雪姫
シンデレラ
眠れる森の美女
美女と野獣
人魚姫
の5つが書き込まれた。
ま、有名どころばかりだ。それにしても、どれになっても結局誰かが不幸になるよな。
女子二人がいないから、このメンバーの中からヒロインは選ばれる訳だし。
「よし、じゃあ多数決を取るぞ。やりたいと思うやつに手を挙げろ。」
と、土門がし切りだした。
なんだかんだでイベント好きだ。まあ、イベントがあるといい写真が撮れるし、それを売って大儲けできるしで、言う事ないってだけの話だが。
で、各自が挙手するのを土門が確認してメガネか人数を書き込む。
さり気に夏美と秋も手を挙げる。
そして、決まったのは
シンデレラ
だった。
佐久間は、せめて、女役が少なくて済む白雪姫とかにして欲しかった。
ま、決まってしまった物は仕方ないが。
とにかく、シンデレラ役にさえならなければいい。
「じゃ、役はくじで決めようぜ。」
と、言ったのは土門。
珍しく公平な事を言う。普段ならここで、絵的にどうとか言って佐久間とかに女役をやらせようとするはずなのだ。
なんか、こう、不安に駆られる佐久間と風丸と半田。
とりあえず、メガネがあみだくじを作る。
一人ずつつ名前を書き込んでいく。
で、こんな風に決まった。
シンデレラ 佐久間
王子 鬼道
継母 一之瀬
姉１ 風丸
姉2 染岡
魔法使い 影野
王様 たまごろう
王妃 宍戸
他、動物とか花嫁候補
やっぱり佐久間がシンデレラか。
そんな事を思う一同と打ち砕かれる佐久間。
ちなみにメガネが作ったあみだは、佐久間がシンデレラになるように作られたインチキなあみだだ。
何気に、演劇をする事になった時ように土門とかねてから打ち合わせして作っていた。
春奈としては鬼道が王子であるのが納得いかないが、仕方ないと諦める。
とりあえず、メガネが用意した台本を読みながら練習していくことになる。
そして、円堂の台詞が少ないことに、ホッとしたサッカー部。とりあえず、円堂が何かやらかす心配は無くなった。
ただ、影野が魔法使いをするのは、不安だ。
どう考えても、悪の魔法使いになる絵柄だ。
とりあえず、妙な不安を抱えながらサッカー部は走り込みしをながらセリフの練習をする。