イナズマイレブン

□大好きな幼馴染
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1年ほど前、風丸が円堂と付き合い始めて、かなり経ったと言うか、まあ、付き合い始めたなと、なんとか実感が湧いた頃。

風丸は円堂が女子生徒からラブレターをもらった事を知った。
風丸はなぜか男女問わず貰っているので、珍しくないが、円堂が貰うなんて、天変地異でも起こるかと真剣に思った。

でも、それ以上に、円堂が告白されて、その子と付き合いだしたら、そう考えると不安を通り越して、怖くなった。
だから、ダメだと分かっているのに、円堂の後をつけて行った。
そして、円堂が本当に告白される瞬間を目撃した。
悪戯だったらどれだけ良かっただろう。その時は真剣にそう思った。
何せ、風丸の予想に反しまくって相手の女子が可愛かったのだ。
俺達、これで終わったかな?そんな事を思いながら風丸は二人を見ていた。
で、円堂がどう答えるのか見守っていると、

「ごめん。おれ、女子に興味ないんだ。というか、女子に恋とか出来ないんだよな。」

そう言って、断った。
たぶん、円堂にとっては一生に一度あるか無いかのチャンスだったはずだ。
それを円堂はあっさりと断ったのだ。
その時風丸は、こんなにも女子と変わらない顔だけど、男で良かった。そう思ったし、円堂がそっちの趣味の人で良かった。
そんな事を思ったのだ。


だから、自分が女になったなんて知られたら、絶対に破局すると風丸は思っている。
何としても、元に戻るまで隠し通さないといけない。
朝から神経をすり減らす風丸であった。
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