捧げ物

□戦え体育祭
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体育祭が開かれる事になった日。
どのクラスも授業を放棄して、勝つための作戦を必死に考えていた。
負けたら、人として終るような気がする罰ゲーム(男子は特に辛い)。
それから逃げるため、どのクラスも必死のはずなのだが、一クラスだけ、妙な方向で熱くなっているクラスがあった。
それは、2年4組だった。

「いいか、何が何でも佐久間のいる2組の妨害をして、あのクラスを最下位にするんだ!」

と、学級委員とかを差し置いて、し切っているのは土門。
そして、それに同調するダメなクラスメイト達。
そのダメなクラスメイトのメンツに大楠とか大野がいる。特に大楠(恵那が恋人)はテンションが高い。

「あそこが最下位になれば、俺らが罰ゲームを受ける必要はないし、何より、佐久間のネグリジェ姿とか言う、最高に素晴らしい物が見られるんだ!気合入れて妨害しろ!」

「オーーーーーー!」

男子だけでなく、女子までそのテンションとノリなのはどうかと思うが、ある意味でこのクラスの盛り上がり方は群を抜いてすさマジかった。
そして、4組の隣である3組は、その作戦を聞き、こっそりと便乗する事を考える。
どんな手段を使ってでも勝たないと、自分たちの人類としての尊厳とかを失いかねない。
そんな思いを胸に、各クラスは授業をさらに連日放棄して、特訓に励む。
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