捧げ物

□猫耳は好きですか?
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気がついたら成神がいなくなっていた。
辺見は、かまってやらなかったんで、怒って帰ったのか?
そんな事を思ったが、いちいち探す気にはなれず、とりあえず再び写真集を見る。
そうやって、成神を放置し続けていると、しばらくして成神が戻って来た。
さすがに少しぐらい、かまってやるかと思い、写真集から目を離して成神の方を見ると、何故か猫耳と尻尾を付けていた。
辺見は、とりあえず、成神の方へと近づき、顔を引っ張ってから耳と尻尾を回収して、元あった場所と思われる隣の部屋へと耳と尻尾を持って行く。
成神は、逆に怒らせたじゃんと不満一杯のメールを五条に送るが、五条は完全無視。てか、メールアドレスを変えられ、送れなくなっていた。
うわ、腹立つなと思いながらも、どうしようもないので、辺見にどつかれないうちに帰ろうとすると、辺見が戻って来た。

「成神、この馬鹿が。」

と、不機嫌そうに辺見が言った。
成神はヤバいなと思ったが、辺見がドアの前に立っているせいで逃げられない。

「あ、あの先輩、勝手に部屋に入って、先輩の物、持ちだして、ごめんね。」

とりあえず、謝ってみるが辺見の不機嫌そうな表情は変化しない。

「成神、あの部屋に入るとか、殺すぞ?」

「ごめん!だって、先輩にかまって貰いたくて、それで、耳と尻尾を着けたら、かまって貰えるかなって思って・・・・・・。」

泣きながら謝り出す成神。
そんな成神の方に近づいて辺見は小さくため息をついて、

「三毛よりお前は黒猫の方がいいな。着けるなら、こっち着けてろ。」

そう言って黒猫の耳を成神に着けた。
でもって、もう一度ソファーに座り、成神を手招きする。
成神は、辺見の意外な行動に驚きながらも、手招きされたので辺見の方に行く。
自分の方にやってきた成神に辺見は

「勝手に部屋に入った事許してやるから、今日一日俺のペットになれ。」

と、さり気なく酷い要求を出す。
すると成神は笑顔で

「なる!先輩がそれでご機嫌直してくれるなら、一日ペットになる。」

と、即答した。
すると辺見は機嫌よく笑いながら

「なら、服全部脱いで、俺の膝の上に座れ。」

と、最初からきつい要求を出した。
成神は、不吉な予感がしたが、ここで断るとまた、辺見が不機嫌になって、口を利いて貰えなくなりそうなので、渋々従う。
本気で服を全部脱いで、辺見の膝の上に座る。

「成神、座り方と向きが違う。俺の方向いて、膝はソファーの上に置いて座るんだ。」

と、辺見。
成神はやはり嫌な予感がしながらも、素直に従う。
すると辺見は成神の口に指を持って行き、

「健也、指舐めて。」

と、言った。
成神は、このパターンは完全に押し倒されるパターンだよなと思ったが、とりあえず従う。
舌で辺見の指を何度も舐め、指を唾液で濡らしていく。

「良い子だな。もういいぞ。」

と、辺見が言ったので成神は舐めるのを止めた。
そして、辺見は唾液で濡れた手を成神の後ろの方へと回し、閉じたままの蕾へとゆっくりと入れて行く。
成神は辺見の行為に抗議しようと口を開くが、成神が何か言うよりも先に辺見は

「健也、今から猫語以外使用禁止だ。もし、猫語以外をしゃべったら、1週間毎日学校で押し倒す。いいな?」

と、言った。
成神は嫌だと言いたかったのに、そんな言葉の代わりに、

「にゃ、にゃ〜。」

と、猫の鳴き声が口から出てしまう。
すると辺見が空いている方の手で、成神の喉を撫でる。
すると、不思議な心地良さを覚え、成神は喉を鳴らした。

「健也は可愛いな。」

そう言いながら辺見は、さらに指を奥へと入れて行く。
成神は苦々しい表情をしながら、辺見の首へと手を回し、しがみ付く。
辺見は、密着してくる成神の胸の辺りをチュッと吸い上げ、舌で舐め上げる。

「にゃぅ。にゃん。」

与えてくる刺激の強さに成神は抗議の声を上げようとするのだが、出てくるのは猫の鳴き声のみ。
しかも辺見は成神が泣き声をあげる度に、指を深く押し入れて行く。
指を入れられる感触は苦手なのに、入れられ、中を擦られると甘い刺激が走る。
身体に甘い刺激が走る事で、成神の中心は先走りをこぼしていく。
そして、先走りを零した事で、辺見のズボンを濡らした。

「健也は感じやすいな。ちょっとかまっただけで、こんなにして。なあ、そろそろ俺の方もかまってくれよ。」

そう言って辺見は指を抜き、成神をベッドへと運ぶ。
辺見に身体を弄ばれた成神は、力が入らず、いつものように抵抗出来ない。
いつもと違う自分に成神は戸惑いを覚える。

「まあ、このままお前の中に入れてもいいが、そんなんじゃ、つまらないからペットらしく、ご主人様にご奉仕してくれよ。」

そう言って辺見は成神の横に腰掛けた。
成神は、そろそろと起き上がり、辺見のズボンに手をかけた。
そして、辺見のズボンを下着ごと下ろして、勃ってしまっている辺見のソレに舌を這わせる。
舌で全体を舐め上げた後、成神は辺見のソレを口に含み、吸い上げた。
辺見はそんな成神の頭を撫でながら

「んぁ、健也、凄い上手だな。もう、奉仕はいい。」

と、言った。
成神は辺見に言われたので、一度辺見のソレを口から出した。
こんなにも素直に言う事を聞いてくれる成神は初めてなので、辺見は少し戸惑うが、こんなチャンスを逃すような性格を辺見はしていない。

「なあ、健也。今日は自分から入れてみるか?もし、上手に出来たらご褒美上げるからさ。」

すると成神はそんな辺見の言葉に小さく頷いた。
辺見は、成神が頷いたのを見てから、仰向けに寝転がり

「そうだな、じゃあ、後ろから入れてみろよ。入れ方、分かるだろ?」

と、言った。
成神は特に何も言わずに辺見の上に乗る。
辺見に背中を向ける形で、辺見の上に乗った後成神は、辺見のソレを手で支え、自分の後ろの蕾にソレを押し当てる。
そして、ゆっくりと腰を落として行き、身体の中に辺見のソレを入れて行く。
中に辺見のソレを入れて行くだけで、成神の内部はヒクつき、身体が強張っていく。

「健也、ちゃんと全部入れろよ。」

と、辺見に言われ、成神は苦しさと圧迫を我慢しながら、さらにゆっくりと腰を落として行き、辺見のソレを全て入れてしまう。

「入れただけで終わりか?そんなんじゃ、どうしようもないのは、分かってるだろ?」

そう辺見に言われ成神は何とか体を上下に動かすが、勝手が分からず、中途半端な刺激しか得られない。
それでも、明確な刺激を求めて、身体を動かそうとして行く。

「動くのは下手なんだな。そんなんじゃ、いつまでもイけないぞ。」

「にゃにゃう、ニャぁ〜。」

イかせてよ。
そんな言葉を言いたいのに、出てくるのは猫語のみ。
成神は苦しさに泣き声を上げる。
中途半端な刺激を身体に与え続けながら、鳴き声を上げ続ける。
すると、辺見は

「この体位、嫌いか?」

と、聞いた。
その問いに成神は頷きながら、鳴き声を上げた。
すると辺見は上半身を起こした。
穿つ角度が変わり、成神は深い刺激と繋がりに、声を上げた。
辺見は身体を起こした後、成神を四つん這いにさせ、体位を変えた。
そして、激しく成神を突き上げ始める。
深いつながりを保ったまま、さらに奥へ侵入して行くような激しい動き。
成神は堪らず、止めてと言いそうになる。
でも、言いたい事は言葉にならず、喘ぎと泣き声になってしまう。

「健也、これならイけそうか?」

そう聞かれ成神は、頷くが、妙に物足りなさにも似た何かを覚える。
もっと、強い刺激がないと吐きだしたい熱が出せない気がする。
なのに言葉は出なくて、仕方なく片手で辺見の手を掴み、触ってと言わんばかりに自身の中心へと辺見の手を持って行く。
すると辺見は、先走りで濡れた成神のソレを手で擦るようにして動かしていく。
それは、成神が求めた明確な刺激。

「こうして欲しかったのか。ちゃんと意思表示出来て偉かったな。ご褒美に今日は俺の家に泊まらせてやる。それで、寝れないほどイイ事してやるよ。」

「にゃ、ぁぁ。」

「健也、俺だけの愛しい黒猫。何があっても、逃がさないから。」

辺見らしからぬセリフに成神はまた、思考を停止させられる。
機嫌がいい時、それも相当なご機嫌な時にしか言ってくれない甘い言葉。
それは、石化して、思考が完全に停止してしまうほど、恥ずかしくて、嬉しくて、意外過ぎる。
そして、ちょっとやそっとの時間では停止した思考は戻らなくて、その間何をされても抵抗出来ない。
だから、思考が戻った時、身体はどうしようもないほど熱くなり、苦しいほどの疼きを覚えてしまう。

「健也、俺そろそろイきたいんだが、出してもいいか?」

そう辺見に聞かれ、成神は頷いたり、声を出す代わりに身体を捻って、辺見に軽く口づける。
それを辺見は肯定したと解釈した。
そして、成神の中で熱を爆ぜたのだった。
すると、身体の中が辺見で満たされると同時に成神も熱を爆ぜさせ、辺見の手に白濁をかける。

「今日は結構いい感じに一緒にイけたな。良いで出しだと思わないか?」

そんな辺見の言葉に成神は小さく頷く。
でも、すぐに頷いた事に後悔した。
だって、今、辺見は良いで出しだと言った。つまり、まだ、辺見的には始まったばかりなのだ。
それなのに、それを煽るように頷いてしまったとなると、辺見は機嫌よく激しい行為を要求して、強要してくるだろう。
絶対に逃げる事は出来ないし、あり得ない。
成神は自分が辺見を煽ってしまったという軽率さに、半泣きになるが、それでも、辺見が好きで、もっと辺見に好きになって貰いたいから、素直に従う事にした。

でも、そのせいで次の日学校に行かせて貰えず、猫耳付けてのご奉仕を散々させられる羽目になったのだった。
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