捧げ物

□僕の可愛い半田君
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ちょっと、色々と悩みと言うか、問題はあるけど、放課後になってしまった。
僕は、部活を休むとキャプテンに報告してから、佐久間と鬼道がいる正門に向かう。
すると、途中で半田に会ったから、一緒に行く事にした。
で、ちょっと軽い世間話をしながら歩いて正門に行くと、嫌そうな表情をした鬼道とすさまじくご機嫌な佐久間がいた。
やっぱ、鬼道は脅されたんだろうな〜。佐久間って傍若無人な我が儘帝王だし〜。
ま、同情はするけど、助けないんだよね。自分が大事だし。あ、でも、半田に何かあったら、自分より半田を優先するよ。
それは絶対。

「半田のクズ。さっさとしろ。」

と、僕と半田を見つけて瞬間に鬼道が言った。
どうやら、この状況を作り出した半田に対して怒っているみたいだ。
あと、なんか、顔色が少しよろしくない。きっと、あの後佐久間に酷い目にされたんだろうな〜。
やっぱ、恋人は選ぶべきだよね。ま、僕と半田は上手く行って、ラブラブだから全然いいけどね。

「マックス、鬼道が怖い。」

と、怖いぐらいの殺気を向けられた事で、半田がおびえながら僕の後ろに隠れる。
あー、もう、可愛すぎ!!

「大丈夫だよ。だって、鬼道は佐久間の前だとヘタレで、なにも出来ないもん。」

と、半田を勇気づける。
実際、佐久間がいるせいで鬼道に何かしらの怯えを感じるし〜。
でも、二人はなんだかんだで仲良しさんなんだよね。

「まあ、確かにヘタレと言えなくもないけど、どちらかと言えば、元気な分だけ、俺に襲われる率が高くなるから、大人しいだけなんだけどな。」

と、笑顔で言う佐久間。
あー、うん、そうだね。ちょっとでも元気が有り余ってるぽかったら、佐久間はすぐに襲うもんね。
そりゃあ、鬼道が大人しくしていたいと思うのは分かるよ。でもさ、どっちにせよ襲われるし、元気なままでいいんじゃないかなって僕は思うな。
あ、でも、半田に害があるなら、今のままでいいや。

「ま、そんな下らない話は置いといて、さっさと行くぞ。で、鬼道さんも逃げようなんてバカな真似をせずに、素直に従ってくださいね。でないと、監禁しちゃいますよ。」

と、怖い事を笑顔で言う佐久間。
うわ、さらりと監禁する気だよ、彼。
でもって、鬼道はドン引き&怯えまくってるよ。
まあ、僕としても監禁はどうかと思うし、やっぱり鬼道に同情しちゃうね。
あ、でも、半田に監禁されるなら、本望だよ〜。ただ、言ったら怒られそうだから、言わないけどね〜。

「今日はどんな風にされたいか、歩きながら話し合いましょうね。」

と、言って鬼道の手を無理やり引いて、佐久間は歩き出した。
鬼道は嫌そうにしながら、それに従っている。
相変わらずだよね。でもって、僕と半田は仲良く手を繋いで歩いてる。
佐久間がやたらと恥ずかしい事ばかりしてるから、半田は佐久間がいると少しだけ、積極的なんだ。だって、先に恥かいて目立つ存在がいるからね。
えへへ。だから、佐久間達とつるむのは好きなんだよ。こうやって、半田が手を繋いだり、積極的になってくれるから。

「な、なあ、マックス。その、さ。明後日の休み、暇かな?」

と、恥ずかしそうにしながら聞いてきた。
もしかして、これは、流れ的にデートのお誘い?
えっと、確か、明後日はなんか、クラスの友達と約束してた気がするけど、そっちは断わちゃおーっと。
半田のお誘いの方が大事だもんね!
だから、僕は

「暇だよ。」

と、言った。
すると、半田が目をキラキラさせながら

「あ、な、なら、その、二人で一緒に出かけないか?」

と、言った。
やった!やっぱりデートのお誘いだった!!!
キャー、久々に半田とデートできる!!
嬉しいな!
もう、すっごく嬉しい!!
だから、僕の返事は

「もちろん行くよ。」

に決まっていた。
で、その返事を聞いた半田は凄く嬉しそうな表情になる。
ああ、ダメ、我慢できないぐらい可愛い。
この後、半田が鬼道と妙な対決する予定さえなければ、すぐにでも押し倒しちゃうのに!
なんて、僕が苦しんでいると

「鬼道さん。そんなに全部却下しないでくださいよ。レパートリー尽きちゃったじゃないですか。」

と、佐久間の声がなんか耳に入って来た。
あー、きっと、また、何か言って鬼道が全部嫌だって拒否したんだろうな。
でも、拒否したくなる鬼道の気持ちの方が分かるんだよね。なにせ、佐久間は外道だし。

「黙れ。というか、1287個もレパートリーがあるとか、変態だろ。」

「えーー!俺は鬼道さんを楽しませようと、色々勉強しただけですよ。」

「するな!そんな妙な勉強はするな!!」

「うーー。じゃあ、今回は欲望の赴くままにしちゃうからいいです。」

「止めんか!!お前の欲望を満たすために身体を好き勝手されたら、俺が壊れる!!」

「いっそ、鬼道さんが壊れるまでして、俺に縋るようにしてあげますよ。まあ、抱かれ始めたら、何時も縋りついてくるから、大差ないですけど。」

・・・・・・。
今の会話は、全部聞かなかった事にしよーっと。
おバカと変態が移るし〜。
ま、あと、会話の流れからして、鬼道は明日学校に来れないな。絶対佐久間が離さないだろうから。
ファイトとしか言えないね。

「なあ、マックス。絶対に佐久間みたいにだけはならないでくれよ。」

と、嫌そうな表情をしながら半田が小声で言った。
心配しなくてもならないよ。
と、言うか、僕としてもああはなりたくないし。
あんな変態になるなんて、堪ったもんじゃないしね。

「もちろんだよ。あ、佐久間の家、見えてきたよ。」

と、言いながら、やたらとデカイ佐久間の家を指さした。
まったく、いつ見てもバカみたいに大きい家なんだよね。
確か、裏庭にはサッカーが出来る施設もあったはず。まったく、どんな家だよって、話なんだけど、何でもアメリカにある別宅の方は、この家の4倍近い大きさらしい。
うーむ。さすがは大金持ち。スケールが違うんだよね。スケールが。

「絶対俺には一生縁がなさそうな規模の家だよな。」

と、呟く半田。
心配しなくても、僕にも一生縁がないよ。
てか、佐久間と鬼道以外は一生縁がないね。

「ま、半端君には確かに縁がないな。でも、マックスは縁があるかもな。マックスなら執事として雇えそうだし。」

と、佐久間。
あんまり、嬉しくない縁だな〜。
と言うか、そんな縁はいらないし。
なんて思っていると

「俺も縁がない方がいいんだが。」

と、鬼道が呟いた。
すると佐久間が苦笑しながら

「将来一緒に住むのに、何言っているんですか?」

と、言った。
グッバイ、鬼道。
これは確実に佐久間に嫁にされて、監禁されるの決定だね。
そんな事を思ったり、半田と話しながら、佐久間の家に入る。
やっぱり、広いな〜。てか、何部屋あるんだろ?

「マックスと半田は、そこの部屋使ってくれ。一晩じゃ楽しみ切れないぐらいの、玩具とか薬とか置いてるから、好きに使ってくれていい。」

と、ある部屋の前で佐久間は言った。
あれ?半田VS鬼道で何かするんじゃなかったのかな?
そんな事を思っていると、鬼道が

「対決はどうなった。対決は。」

と、ツッコミを入れた。
すると、佐久間は笑顔で

「鬼道さんを家に連れ込むための口実ですから、そんな下らない事はしませんよ。」

と、言った。
うわ、僕達口実にされた!!最悪〜。
でも、佐久間だから、何も言わないでおこーっと。痛い目に遭いたくないもんね。

「じゃ、気が向いたら4人でしような。さ、鬼道さん。行きましょうね。」

「離せ!!い、嫌だ!お前、あの部屋でする気だろ!絶対嫌だーーー!」

と、叫ぶ鬼道を連れて、3つ向こうの部屋に佐久間は行ってしまった。
さて、どうしようかな。
なんて思ってると、佐久間が用意した部屋に興味を抱いた半田が、先に部屋の中に入ってしまった。
とりあえず、僕も中に入ってみる。
すると、中には大きなベッドとかソファーとか、薬が綺麗に並んだ棚とか、色々置いてあった。
後、なんか、バイブとかローターとかの玩具も置いてあった。
さすが、佐久間が用意した部屋。そこらへんのラブホより、充実してるや。
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