☆BLEACH☆

□少年少女
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『もしも私の後を追ってきてみろ。私は貴様を許さぬっ…!』

あの日朦朧とする意識の中、泣きそうな恩人ルキアの泣き顔を見た。
一護はルキアの兄、朽木白夜の攻撃で動けない身体を叱咤して手を伸ばしたのにその手は空を掴んだ。
あの日の夜空は残酷なほど綺麗で澄み切っていたことを今でも覚えている。
―――――*―――――*―――――*―――――*―――――*―――――*―――――*―――――

「〜〜〜〜っ!!!」

黒崎一護はこのとき、ルキアのいる精霊廷に入るため霊珠核を手に霊力で結界を作る練習をしていた。
が、霊力を操ることが苦手な一護はなかなか出来ずに苦戦していた。

「く、黒崎君、そろそろ休憩しよう」

そういって気を使うのは同じくルキア救出に力を貸してくれる井上織姫だ。

「あ、あぁ」
「全く…君は力が入りすぎなんだ」
「っるせ!」

メガネをくいっと持ち上げるのは冷静沈着な石田雨竜だ。滅却師の彼もルキア救出に協力してくれる。

「一護はこういうの苦手だから仕方ない」
「チャド、それはフォローか?」

無言で首を縦に振るのは茶渡泰虎ことチャド。一護との付き合いが長い彼も同行してくれた。
一護以外は全員霊力の結界が作れるのに一護はてこずっている。

「あぁ〜…どうやったら出来るんだ…」
「それはアレだよ!え〜っとバッとやってそれからギュって感じ!」
「……わりぃ、もう少し分かるよう説明してくれ」

織姫の説明を聞いても分からず、余計に頭がこんがらがってきた。
そこへ黒い猫:夜一がやってきた。

「どうじゃ、少しはコツをつかめたか?」
「いや、全然」

手を挙げてお手上げポーズ。流石の夜一のコレに関しては手を出すことが出来ない。
コレは自分でコツを掴み、自分でものにしないといけないからだ。
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