☆BLEACH☆

□隠された謎
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藍染が去った後、全員の視線が朱音と呼ばれた一人の少女に向く。
少女はくるっと振り返るとあどけない笑顔で夜一のところまでトコトコかけていく。

「夜一さん!」
「うむ、ご苦労だったな朱音」
「えへへ」

頭を撫でられて照れたように頬を少し赤らめた。
思い出したように懐から何かを取り出す。

「はいコレ。これでいいんでしょ?」
「あぁ」

夜一に渡されたものは秋が藍染から奪った崩玉だった。

「な、何でソレを…秋は……」

まだ分からない一護は思わず口に出してしまった。
朱音はにこっと笑って一護の傍に行く。身体を起こした一護と視線を合わせる。

「改めて初めまして一護。私は朱音。」
「改めてって…」
「まだ分からない?秋だよ、あ・き」

自分を指差しながらほらほらと顔を近づける。
じーっと見ると秋の顔とダブって見えてきた。ようやく理解した一護に「分かった?」と聞き返してくる。

「ど、どうして…!?」
「う〜ん…話せば長いんだけど…とりあえず治療したほうがいいよ?」

朱音に言われて初めて自分の身体を見る。血まみれだ。出血しすぎていた。
頭がくらっと来てバタッた倒れてしまった。

「うわぁぁぁぁ黒崎君!!」
「黒崎!!」
「一護!!」

彼の仲間が倒れた一護を見る。目を回しただけだった。
織姫はすぐに一護の治療に入った。それを見届けた後朱音は朱雀の元へ行く。

「朱音様、大丈夫ですか」
「うん。別に大丈夫だよ」

朱雀が『秋』の服の変わりを出してきたが押し返して首を横に振った。

「これだけの人に見られているんだよ。もう隠しても仕方ない」
「しかし…」
「いいの。…ほら、手伝いに行くよ」

朱音は朱雀の返事を待たずにかけていってしまった。
その後ろ姿を心配そうに見つめる朱雀。遅れて朱雀も朱音の後を追った。
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