☆BLEACH☆

□曖昧な残像
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それは朱音に修行方法を教えてもらった次の日のことだった。

「え〜、今回転校生が非常に多いんだがまた一人このクラスの一員になる…」
「朱音です。よろしく」

朱音が学校に転校生としてやってきた。
もちろん何も知らされていない一護たちのマヌケづr…驚きようと言ったら形容しがたいものだ。
担任の言うとおり確かに今回転校生が多い。それも知っている奴らの。
冬獅朗たち六人に平子真子、そして朱音の八人だ。他の奴らから言えば奇妙なことだろう。

「あ〜席は…日番谷の隣が空いているな」
「はい」

朱音は大人しく冬獅朗の隣の窓側の席に座る。
座る直前朱音は日番谷ににこっと笑って「よろしく」と言った。
冬獅朗ははっと我に帰り小声で朱音に話しかける。

「おい、どういうつもりだ…」
「後で説明するけど浦原さんに言われたの」

同じく朱音も小声で話す。それ以上朱音は何も言わなかった。
冬獅朗も怪しまれないように授業に集中するフリをする。が、もちろん意識は朱音へと移ってしまう。
しかし朱音に意識を移しているのは冬獅朗だけではない。
一護もルキアも恋次も乱菊も弓親も一角も、そして怪しい目つきであの平子も朱音を見ていた。

―――――*―――――*―――――*―――――*―――――*―――――*――――

昼休みになり各自弁当を広げてにぎわっている。
一護たちは待ちに待ったように朱音に駆け寄る。

「朱音!」
「あ、皆」

朱音は何食わぬ顔でへらっと笑った。
しかし一護は軽くスルーし朱音の腕を取って無理矢理立ち上がらせた。
痛くはなかったけど突然のことに驚く朱音を引っ張っていく。しかしいきなり朱音の手が離れた。

「悪いけどコッチが先約や」

朱音の腕を掴んで後ろで庇うように前に出たのは平子だった。
一護たちは平子を睨んだ。朱音も気づかれないように平子の後姿を睨む。

「ごめん、一護。平子君とちょっと約束があるんだ。
先にいってご飯食べてて。すぐに屋上に行くから」

朱音にこういわれてしまったら引くしかない。
これで無理矢理連れて行ったらまるで自分たたいが朱音をいじめてるみたいだ。
平子は一護の横を素通りし朱音を引っ張ってどこかに行ってしまった。
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