☆BLEACH☆

□壊された理性
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「ん……」

意識を失っていた冬獅朗は目を覚ました。
自分が仰向けで布団に寝ていて見覚えのある天井が目に映る。

(何が……)

記憶を辿って自分が気絶する前を思い出す。
そして脳裏に破面のシャウロンとナキームの姿が走った。

「!!」

勢いよくばっと起き上がる。
しかしシャウロンたちの姿はなく、それどころか朱音の家の自分の部屋にいた。
何が何だか分からない冬獅朗。
窓の外を見れば真っ暗な夜だったのに朝日がさしている。

「一体……」

するとギィと扉が開く音がした。振り向くと乱菊が立っていた。

「隊長!大丈夫ですか!?傷は!?」

乱菊は冬獅朗が目を覚ましたことに歓喜していた。
駆け寄り布団の横に座る。

「大丈夫だ」

あれほど斬りつけられた傷は傷も残ってなく、痛みもない。
まるで秋と……朱音と初めて会ったときのように。

「それより、一体何があった。破面はどうしたんだ」

冬獅朗の言葉を聞いた乱菊の顔色が少し悪くなった。
深呼吸を一つし、真っ直ぐ冬獅朗を見つめた。

「破面は倒しました。朱音のおかげです」
「朱音の?朱音が倒したのか!?」
「……はい」

朱音も相当な傷を負っていたはず。それなのに倒したと聞いて驚く冬獅朗。
乱菊はさっきより顔色を悪くし俯いた。

「どうした松本?」
「…すみません。隊長が気絶した後のことを説明いたします。
これから言うことは事実あったことなので落ち着いて聞いてください」

妙な緊迫感。冬獅朗は静かに頷いた。それを確認した乱菊が話し始める。

「隊長が朱音を庇い落ちた後……」
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