涙心
□03:放課後の恋心
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「優菜〜、一緒帰ろー!」
「いいよぉ」
みんな部活をやってる中、あたしと美奈子の二人だけが教室に残っていた。
実は美奈子も帰宅部なんだ。
帰る道は全然違うくて校門の前で別れるけど、お互い帰る人がいないからしょうがない。
「あーあ、優菜とバイバイしたらあたし1人で帰んないといけないじゃん!優菜もだけど」
「だよね。みんな部活だし」
3年B組の教室から学校の校門までという短い時間であたし達は色々と話していた。
「「キャ―――――――!!」」
「「!?」」
昇降口を出てすぐにその声が聞こえた。
この間聞いた叫び声…いや、それ以上の人数がいるような感じの大声だった。
あたしと美奈子は驚いて、顔を合わせて目をパチパチさせる。
「あ!!」
突然、何か分かったような声をあげた美奈子。
「男テニだ!」
「えっ?」
美奈子に指を指されながらそう言われたあたしだけど「男テニだ!」だけじゃよく分からない。
「ちょっと行ってくる!」
急に美奈子は走りだした。
「え!?まっ…待って!!」
気になってあたしも着いていった。