ジョジョ暗チ中心夢
□変態出没注意?
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信じられない、信じられない!
私は苛々と廊下を踏みならしながら歩いた。
私だって一応乙女の心を持ってるのよ?ファーストキスに対する憧れとか!
それを一瞬で奪い去ったメローネなんて、大っ嫌い!
「おい名無しさん、うるさいぞ」
気が立っている私に迷惑顔でそう言ったのは、プロシュートだった。
「…ゴメンナサイ」
一応謝っておくけど、怒りのほとぼりが冷めたわけでは無い。
ちゃんと、うるさいのは私が悪いって分かってるからね。怒りで分別つかなくなるようなタイプじゃないもん、ギアッチョみたいに。
「でも、お前がそんなに怒るなんて珍しいな」
「…そうかも」
そんな興味深々な目をされたって困る。てゆうか私を見て面白がってそうだ。
「…メローネか?」
にやりと笑ってプロシュートが言った。
「何で分かるの?」
「ん、何となく」
根拠の無い、男の勘。
プロシュートに限り、それは何故かよく当たる。
「で?今日は何されたからそんなに怒ってるんだ?」
「…セクハラ」
「いつものことだろ」
「そうだけど!今日はもう、最悪だった!」
思い出すだけで、嫌な気分になる。
私はぐっと眉間にしわがよるのを感じた。
「そんな顔すると、かわいい顔が台無しだぜ?」
そんな私の顔を見て、プロシュートが笑いながらそう言った。
「…メローネなんか、大ッキライよ」
ああもう、どうしてあんな変態のことでこんなにイラつかなくちゃならないのか。今度はそこにイラつく。
「…俺にはあんまり、そうは見えないけどな」
「え?」
「いや、何でもない…まぁ、そんなに怒ってやるなよ」
何故か苦笑いしながらため息をついたプロシュートは、そのまま部屋に戻ってしまった。
残された私はプロシュートの言葉の意味を解せないまま、むっと口を尖らせる。
…私はメローネのことが大ッキライなのだろうか?