ジョジョ暗チ中心夢

□変態のその心理。
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「ね、メローネ」

だらけきった昼下がりの中、暇を持て余して仕方なくメローネに話しかけてみる。

「ん?何だい名無しさん」

キーボードを叩く断続的な音は途切れることはなく、彼を見ると案の定パソコンの画面から一瞬たりとも目を離さない。
それでも私は構わず話をすることにする。だって、何しろ暇だし。

「あのねぇ、心理テストみたいなの」

「へぇ、どんな?」

「じゃあ、いきます、」

メローネはあまり関心なさそうだけどもったいぶって話を始める。
私が楽しいための話。

「…女がいました。女は既婚で、子供がいました。ある日夫が事故で死んでしまいました。女は夫の葬式にやって来た男に一目惚れしました。一週間後、女は自分の子供を殺してしまいました…さて、どうしてでしょうか?」

「そりゃ、その弔問客の男にもう一度会えるからだろ」

見事なまでの即答。さすが変態。さすがロクデナシ。
斯く言う私もいつだったか、この質問には彼と同じような二つ返事で答えたものだけど。

「で?答えは?」

「答えっていうのは別に無いけど、メローネはやっぱりオカシイってことは分かりました」

私が笑うと、メローネもパソコンから目を逸らさずにニヤリと口元を歪めた。


「…でもさ、その女も面倒くさいことするよな」

「え?」

「そんなことしなくても、好きになっちまったならその日のうちに寝取っちまえばいいのにさ」

メローネらしいその考え方に、呆れて言葉も出なかった。
そうね、ここまで言わなきゃ彼らしくないわね。

「でもほら、夫が死んですぐだから後ろめたさもあるだろうし…世間体とか、色々あるじゃない」

「それでも子供殺すよりはマシじゃないか?」

「…そりゃ、まあそうだけど」

いきなり的を射たことを言うものだから少し面食らった。
なるほどメローネでもそんなまともっぽい考え方することがあるんだ。


「俺は、」

タンッとキーボードを打ったのを最後に、立ち上がって彼はこちらを向いた。
心なしかイヤらしい笑みが浮かんでいるように見える。

「俺は好きだと思ったら世間体も後ろめたさも気にせずに手を出すぜ」

「ふう、ん…」

ゾクっと悪寒が。彼の目が妖しく光ったから。


「ここで君に問題です。今から俺は何をするでしょうか?」

「…え?あー、えーっと…」

じりじり近寄ってくるメローネから、私もじりじりと離れていく。



「さぁ、オレの心理は分かったかい?」

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