ジョジョ暗チ中心夢

□チョコミントの誘惑
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「どうしたのそんな渋い顔して」

いつの間にか現れたメローネが背後から私の髪の毛を緩く梳きながら無駄に甘い声で囁くように尋ねてきた。私は答える代わり

に、一口かじったクッキーをつまんだ指を見せるようにメローネに近づけて振った。

「っ!」

「あぁ、チョコミントか」

指ごと食べられぞくりと背筋が震えた。口に含むだけでは飽き足らず私の反応を楽しむかのように執拗に指を舐ってくる。熱く

てねちっこい動きで絡み付いてくる舌に思わず小さく声を漏らしてしまった。

「う、うざったい、きもちわるい…」

「ちょっと感じてたくせに」

砕けたクッキーの欠片が指について気持ち悪いしからかうようなその言い方にムッとしたというのに、顔がすごく熱いのが解せ

ない。そばにあったウェットティッシュでさっさと指を拭いて睨みつけるつもりで振り向くと間髪入れずに頬にキスされた上に

ぺろりと舐められた。

「ああもう!」

ぐーで殴って怒るけどメローネはニヤニヤ笑っているだけ。逆に怒るほど奴を調子に乗せてしまうと分かってはいるけどされる

がままだとどこまで流されるか分からなくて怖い。本当にたちが悪い奴。

「チョコミント食べてるの、珍しいな」

「…そうね」

そっけなく答えると背後で椅子をひく音が聞こえた。続いてお茶を注ぐ音、きっとさっきから出しっぱなしになってるやつだろ

う。

「好きなの?」

「…別に、好きじゃない」


好きじゃないのに、と袋から取り出した最後の一つを取り出して見つめた。チョコミントがサンドされた安っぽいクッキー。
食べた瞬間は確かに変な味って思うのに、口から消えて数分たったらまた食べたくなってる。


「あんたみたい」

つまんだクッキーを口に放り込んで噛み砕く。口いっぱいにチョコミントの味が広がってすっとして、顔をしかめた。
確かに今は好きじゃないと感じているのに。

空の袋をくしゃくしゃに握って立ち上がる、振り向くと机に頬杖ついて口元をにやつかせているメローネ。

「くせになりそうだろ?」


全部知ってるみたいな口ぶりが悔しくて、奴のあたまをひっつかんでその唇を塞いでみる。舌が絡まって唾液が混ざり合って、

淫猥な水音がする。きっとメローネの口の中にもこの味が伝わっただろうとぼうっとする頭で思った。


(お菓子を食べるときにもあんたのこと考えてるなんて気付きたくなかったのに。)

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