暝夢への誘い

□想い人(馬超視点) □
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姜維も関羽殿も留守。
特にやる事もなくて暇なので、自室に戻る事にした。
岱と話しでもするか…。


「岱。」

「若君。
若君の執務の残りをやってるんですよ!手伝って下さい!」


自室に入るや否や、怒りながら俺に詰め寄る岱。
岱には悪いが、今は執務に身が入る状態ではないのだ。


「全く…もう。」

「なぁ、岱。」


岱だったら子竜の行動に対して、何か知ってるだろうか?


「何です?」

「俺、子竜を怒らせる様な事をしたか?」

「いえ、少なくとも私と一緒の時にはしてないですよ。」


成る程…じゃあ何かしたとしたら、城外に居る時だな。


「あ、数日前から若君に対して趙雲殿の様子が変ですもんね。」

「数日前か…。」


思い当たるのは一本樹の丘で、俺が子竜を『女性だと思った。』と言った事だな。
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